説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iCloudストレージを節約するいい方法はありますか?』という質問に答えます。

***

Appleは、Apple IDアカウント1つにつき5ギガバイトのiCloudストレージを無償で割り当てています。この容量をどう使うかはユーザの自由ですが、iCloudメールをよく利用している場合には、少々注意が必要です。対策がないまま使い続けると、iCloudストレージを使用したという意識がないにもかかわらず、ある日突然容量不足を告げられることになります。

その原因は、iCloudメールのしくみにあります。iCloudメールは「IMAP」というメール形式を採用しており、受信したメールはサーバ上の受信ボックスに蓄積されます。その受信ボックスは、iCloudストレージの消費量としてカウントされるため、受信したメールが増えれば増えるほどiCloudストレージの空き容量は減少します。

言い換えると、受信したiCloudメールを放置すると、次第にiCloudストレージの空きが厳しくなります。バックアップ先として使用したり、アプリの書類を保存したりしてストレージを消費することは、意識があるため手の打ちようもありますが、通販サイトのセール情報や各種ダイレクトメールも蓄積されれば数十メガバイト、数百メガバイトにもなりえます。メール1通くらいいいか、という妥協の繰り返しでいつのまにか貴重なストレージを消費してしまうことが問題なのです。

対策は、とにかくまめに不要なメールを削除することです。iCloudメールの場合、削除したメールを実際には削除せずアーカイブする機能がありますから、削除指示から一定期間経過後に完全削除するよう設定しておきましょう。『設定』→「iCloud」→「メール」→「詳細」→「削除」の順にタップすれば、1日後/1週間後/1カ月後のいずれかの猶予期間を選択できます。

"iCloudメールの無駄使い"を防ぐため、削除指示した一定期間経過後に完全削除するよう設定しておきましょう