iPhone 6sは期待を下回る

昨年の大ヒット作だったiPhone 6の後を継いだiPhone 6sだが、こちらも依然好調ではあるものの、昨年のような爆発的大ヒットとは言いがたく、全体的には多少勢いが落ちているようだ。毎年大ヒットしなければ「売れていない」と言われてしまうのはヒット作の宿命とはいえ、圧力感知の3D Touchなど新機軸の機能も搭載しているが、いかんせんデザインが代わり映えしない点はマイナスに働いたのではないだろうか。

iPhone 6s

あるいは昨年あれだけ6が売れたので、2年縛りが障壁になっているという考え方もあるが、思ったよりも4インチへの需要が高く、iPhone 5sからの乗り換えが進んでいないのかもしれない。とはいえ、来年3月にはSIMロック解除が解禁されるため、MNPや中古市場への影響も注目したい。

Androidスマートフォンも一休みの一年

Androidスマートフォンも多くの新製品が登場したが、昨年のフラッグシップに搭載されたSnapdragon 810が発熱問題を抱えていたせいか、発熱が少ないぶん、やや性能が劣るSnapdragon 808を搭載した機種が多く、性能的にも機能的にも、これといって目立ったアップデートは少ない一年だった。

端末単位でみれば4kディスプレイを搭載したXperia Z5 Premiumや、最新のAndroid OS 6.0を搭載したNexus 6/5X、Android OSを搭載しながらフィーチャーフォンとして販売される、いわゆる「ガラホ」など、特徴的な端末も多かったのだが、全体としては小休止という印象だ。

Xperia Z5 Premium

Windows Mobile 10は来年が勝負

一方、日本市場向けとしては約4年ぶりの登場となるWindows Phone端末が、Windows 10に合わせて登場した。SIMフリー端末が中心で、3大キャリアからの販売はまだ行われておらず、アプリもまだまだ少ない状態だが、ディスプレイに接続してデスクトップOSのように利用出来るContinuumの存在など、他のスマートフォンOSとは一線を画した機能を備えている。ビジネス市場から攻める第3のスマートフォンOSを目指して比較的いいスタートを切ったのではないだろうか。

なお、やはり第3のスマートフォンOSを目指していたFirefox OSは12月に入ってスマートフォン向けの開発を終了したため、商用のスマートフォンとしてはiOS、Android、Windows 10 Mobileの3つが柱になっていくだろう。

Windows 10 Mobileを搭載する「MADOSMA」