オールアバウトとインテルは11月27日、20代~50代の映画好きの男性2000名を対象に実施した、SF映画に出てくる未来の技術に対する実現意向調査の調査結果を発表した。

過去に映画で見たアイテムの中で実現してほしいと思う技術を聞いたところ、第1位には公開30周年を迎え再び注目を集めている『バック・トゥー・ザ・フューチャー』などに登場する「空中走行型の乗り物」が選ばれた。

これに、今年続編が公開となる『スター・ウォーズ』で人気の「多言語翻訳機能付きロボット」、『アイアンマン』や『マイノリティ・リポート』などに登場する「空中に映像・写真を投影するプロジェクター」が順にランクインした。

その使い道を問うと、いずれも「仕事で使いたい」「時間を節約したい」「日常をより快適にしたい」など、SF映画で見た技術を使って仕事や日常の効率を上げたいという回答が目立つ結果となった。

「過去に見たSF映画で未来において実現してほしい技術」ランキング

順位 実現してほしい技術
1位 空中走行型の乗り物(自動車・自転車など)(56.2%)
2位 多言語翻訳機能付きロボット(40.6%)
3位 空中に映像・写真を投影する技術(39.5%)
4位 ディスプレイに触れずにデバイスを操作する技術(34.0%)
5位 警備機能付きロボット(22.5%)
6位 自動サイズ調整機能付き洋服(20.9%)
7位 神経連動した分身ロボット(16.8%)
8位 人の顔を完全に再現したマスクを作る3dスキャナー(16.4%)

インテル広報室 室長の荒木義満氏は、これらの技術の実現性について、以下のように語っている。

第1位の「空中飛行が可能な乗り物」は物理的な課題が大きいこと、また道路交通法の観点からも日常に浸透するまでには時間がかかると考えられる。しかし、第2位以下については既に実現しているものも多く、生活に浸透するテクノロジーとして実現度が高いと考えられる。

第2位の「多言語翻訳機能付きロボット」の実現の鍵となるのは音声認識技術になる。今日開発されている音声認識技術は非常に高精度で、すでに携帯をはじめさまざまな端末に搭載されており、その技術を活用した翻訳サービスも多く存在する。しかし口語への対応や、認識するスピード、周辺ノイズと多人数の同時会話の聞き取りなど課題も多く、実用化するにはもう少し時間がかかると考えられる。

第3位の「空中に映像・写真を投影する技術」は、AI(エアリアルイメージング)と呼ばれる空中に映像を表示するプレートが開発され、昨年「CEATEC JAPAN 2014」で展示され話題になった。これに近いもので、透過型の液晶ディスプレイやスクリーンを用いて投影する技術はコンサートなどの舞台演出として実用化されている。

最も私たちの生活に浸透しつつある技術は第4位の「ディスプレイに触れずにデバイスを操作する技術」。第6世代インテル Coreプロセッサーを搭載したPCなどに採用されている3Dカメラ技術「RealSense」は、フルHD解像度に対応したカメラと、非常に高精度の深度センサーを組み合わせており、PCのフロントカメラに顔を向けるだけで、瞬時にPCへのサインインを可能にする顔認証機能に対応している。またフロントカメラに映した対象物の奥行きを推測するほか、人の動作を追跡するため、マウスやスクリーンに触れずに、ジェスチャーや顔の表情でPC画面内のアプリケーションを操作することが可能になっている。