ヤマハとユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、2社合同で取り組んでいる「VOCALOID for Unity」について発表した。

「VOCALOID for Unity」は、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが提供するゲームエンジン「Unity」で、ヤマハが開発した歌声合成技術「VOCALOID」を利用できるようにするための合同プロジェクト。「VOCALOID」の一部機能を「Unity」向けに開放することで、歌声を利用した音楽ゲームやインタラクティブなコンテンツを誰もが自由に開発できるようになることを目指しているという。

2015年12月には、この成果として、「Unity」から「VOCALOID」の歌声合成エンジンをシームレスに利用することができる統合開発環境「VOCALOID SDK for Unity」がヤマハより提供する予定。「VOCALOID SDK for Unity」では、別途制作された「VOCALOID」のシーケンスデータ(VSQ、VSQX)をもとに、ゲームやコンテンツ内でさまざまな表情の歌声を動的に生成することができる。

また、合成に使用する歌声については、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが提供する開発者のためのキャラクター「ユニティちゃん」のオリジナルボイスを共同開発し、「VOCALOID SDK for Unity」にインポートして利用できる歌声ライブラリとして提供する予定とのこと。そのほか、既存の「歌声ライブラリ」の追加も予定している。

「ユニティちゃん」の歌声ライブラリは、制作されるコンテンツが「ユニティちゃんライセンス条項」に準拠することを前提に、無償で提供される。同じく、「VOCALOID SDK for Unity」は、同ライセンス条項を参考に、特定の条件下で無償で利用可能なものとして提供されるということだ。

なお、対応予定のバージョンはUnity 5.0、プラットフォームWindows、Mac OS X、iOS(順次追加予定)。「VOCALOID SDK for Unity」は、現在開催中(8月28日まで)の「CEDEC 2015」内「Unity」ブースにて参考展示されている。