デジタル一眼カメラは絞りとシャッター速度で露出(明るさ)を調節しますが、暗くて光量が少ない場所ではシャッタースピードが落ちるため、手ブレて撮れない場合があります。そんな時にうまく使いたいのが、今回紹介する「ISO感度」の設定です。
ISO感度とは、カメラのセンサー(撮像素子)が光に対してどれだけ敏感に反応するかを数値化したものです。このように言葉で表すと、ちょっと難しいかもしれませんが、ISO感度を上げれば、シャッター速度も上がり、手ブレや被写体ブレを起こさず撮影できるというわけです。
(左) ISO100でバーの水槽を撮影。シャッタースピードが1/3秒のため手ブレ写真に。(右) ISO感度を3200まで上ると、シャッタースピードが1/50秒となってこのように (以下、写真すべてクリックで拡大) |
ただし、ひとつ気をつけなければいけないのが、「ISO感度を上げると、画質が劣化する」という法則です。最近のデジタルカメラでは、高感度撮影時の画質劣化を相当抑えられていますが、それでもISO3200やISO6400以上になると、写真にノイズが目立つようになります。
自分が許容できる画質劣化の限界とISO感度の関係を探るため、カメラのISO感度を徐々に上げながら暗いシーンを撮影してみることをオススメします。カメラによっては、オート設定時のISO感度の上限をあらかじめ指定できるので、自分が「ここまではOK」と認められるリミットを設けられます。ISO感度をオート設定にしておくと、スナップ撮影など、ころころと露出が変わるシーンでもすぐ対応できるのでシャッターチャンスをモノにしやすくなります。
今回のポイント
- 暗い場所で手ブレや被写体ブレを防ぎたい場合は、ISO感度を大胆に上げる
- どこまでノイズを許容できるか、あらかじめ自分のカメラの画質を知っておく
使用機材 : キヤノン EOS 7D、シグマ 18-250mm F3.5-6.3 DC OS HSM
撮影協力 : アクア・ラウンジ グランシップ
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