速くなったと噂のAFは? 気になる連写は? 高感度は?

カタログによれば、X-T10のAF性能は、独自の位相差AFにより実現した世界最速の0.06秒(富士フイルム調べ)。しかも、秒間最大8コマを連写する間にも追従するという。そこで、電車を被写体に、コンティニュアスAF+高速連写で追従性能を試してみた。使用したレンズは、X-T10レンズキットで同梱される標準ズーム「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」だ。記録形式はJPG、画質はFINE、アスペクトは3:2である。

カタログ数値では連続撮影枚数は最大8枚とあるが、実際にはそれを超える枚数を撮影できた

結果はズバリ、噂に違わぬ高性能。たとえ1コマ目がフォーカスアウトしていても、2コマ目からは被写体をしっかりと捕まえるのが心強かった。AFモードは新機能の「ゾーンAF」を使用。コンテュニアスAF+連写時は、追従が効くフォーカスゾーンが画面中心に限定されるため日の丸構図になりやすくなるものの、ピント精度の歩留まりは極めて高かった。

相対速度が大きな動体(電車)でも、しっかりと合焦している

AFモード「ゾーン選択」がシリーズで初めて新搭載された

コンティニュアスAF+高速連写時におけるAFポイントの動きを動画で撮影してみたので、ご覧いただきたい。AFのゾーンに電車が入ったとたん、通過する車両上にポイントが固定して食いつき、台車の動きもAFポイントが追っていることがわかる。

【動画】FUJIFILM X-T10 コンティニュアスAFポイント動作

なお、高速連写時は、触れ込みでは8コマとある。が、実際には10コマ以上撮影できたことも少なくなかった。ここぞというシャッターチャンスとその前後を含め、これだけ押さえられれば十分だ。

動画撮影時のAF性能も向上しており、フォーカスの追従性がとても速く自然になった。画面中心付近の被写体にフォーカスする特性を理解しておけば、より上手く使えるはずだ。なお、撮影中に画面の構図を固定したまま(パンせずに)フォーカス位置を変えるには、MFでピントリングを操作する必要がある。

【動画】FUJIFILM X-T10 動画AF