場所が限定される無料系サービス

有料系サービスが広いエリア展開を特徴としているのに対し、無料系サービスは特定の施設内のみなど、ピンポイントのサービスであることが多い。

こうしたサービスは、例えばコンビニ各社の無線LANアクセスポイントや、飲食店やショッピングモール独自のサービスなどが代表的で、基本的にその施設を利用するユーザーに対して公開されている。また、全国展開しているサービスとしては「FREESPOT」があるが、こちらもサービス名は共通ながら、アクセスポイントの提供は個別の事業者(飲食店や道の駅など)が運営するという方式で、利用スタイルなどに統一ルールはない。

セブン-イレブンのセブンスポット

こうした無料サービスは、無料で利用できる代わりに、1日に使える時間が限られていたり、一定時間で接続が切断されたり、特定のサービスが利用できない(たとえばネットゲームは不可)といった制限が設けられていることがある。

また、あくまで本業ではないサービスなので、バックボーンの回線が太いとも限らず、アクセスポイントが使用する通信規格もIEEE802.11gなど、古い規格のままであることが多い。現在のLTEなどと比べるとかなりストレスを感じることもありうる。

道の駅などに設置されているアクセスポイントの場合、利用時に地域の広告が表示されるといった場合もある。無料で利用できる代償なので、甘んじて受けよう。

無料サービスとしては、ソフトバンクのところで軽く触れた「fon」もある。fonは、fonが提供する無線LANルーターを公開する代わりに、公開したユーザーは他人が公開しているfonのアクセスポイントを利用できるという、コミュニティ型の公衆無線LANサービス。ユーザー同士で回線を都合し合おうというわけだ。世界中に1000万を超えるfonのアクセスポイントがあるのが魅力ではあるが、回線の品質などはまったく保証されないことも覚悟しておこう。

全国で約100万スポットというアクセスポイント数は魅力。fonは前述したワイヤレスゲートと3月に提携を発表したばかり