時間内であれば、どれでも試せる
Apple Watchの試着セッションは、非常に細かく気遣われていることが分かる。まず立ち位置からして気にしている。顧客が左腕に時計をつけるということであれば、接客を右側から行い、装着しやすいポジション取りをする。また、気になるモデルのサイズを素早く調節して、フィットするよう準備して、装着感を素早く試せるようにする。
おそらく4月10日が初めての接客となるが、Apple Store表参道のスタッフはApple Watchそのものの扱い、そして時計という身につける商品の接客ともに、スムーズに進めている様子だった。
もしも、目当てのモデルやお気に入りをつけているモデル以外でも、時間の範囲内であれば試すことができる。例えば筆者の場合、お気に入りをつけていなかったApple Watch 42mm ミラネーゼループの装着感も試してみたかったため、試着を行った。
バンドの調整のしやすさがポイント
Apple Watchの試着を通じて気づいたことは、Sportモデルのエラストマーバンドも、ミラネーゼループも、Apple Watchのバンドは非常に調整がしやすいということだ。
おそらく最も調整に手間がかかるであろうメタルリンクブレスレットも、工具なしで1つ1つのリンクを外すことができる画期的なジョイントを採用している。そのため、15分と短い時間でも完璧にフィットした状態にできる。
筆者は時計をする際は150g程度のクロノグラフを気に入って身につけている。その際、ブレスレットは少しゆるめに調節している。しかしApple Watchの場合、心拍センサーによる正確な計測やTapTic Engineの振動を受け取るため、もう少ししっかりとフィットさせる必要がある。
そうした理由もあり、調整のしやすさとフィット感の高さはApple Watchにとって非常に重要な要素だった。エラストマー、レザー、メタルと、様々な素材でこうしたフィット感を実現するため、それぞれに創意工夫の跡を見つけることができる。
正直なところ、15分という短い時間だけでは、これらの工夫をすべて見つけることは難しかったほどだ。