PowerShot G7 XのWi-Fi機能では、無線接続したスマートフォンの画面を見ながらリモート撮影が行える。接続方法は簡単だ。いったんWi-Fi接続の基本設定をしておけば、カメラ側面にあるワンタッチスマホボタンを押して、スマホ側で専用アプリ「Camera Connect」を起動するだけでつながる。そして、アプリから「リモート撮影」を選択すれば、スマホの液晶上にライブビューが表示される。

「Camera Connect」の画面。撮影のほか、ズーミングやセルフタイマー設定も遠隔操作で行える

PowerShot G7 Xに自作の自撮り棒を装着。これによって超ハイポジションでの撮影が可能になる

リモート撮影をもっと自由に

このWi-Fiによるリモート撮影の自由度をより広げるために、ひとつの小道具を用意した。近ごろ観光地で目にすることが増えている「自撮り棒」、別名セルカ棒だ。といっても、桜を背景にして、自分の顔が撮りたかったわけではない。ましてや同行の編集者とともに男同士でツーショットを撮る趣味ももちろんない。棒を長く伸ばして、超ハイポジションや超ローポジションからの撮影を実践するためである。

この自撮り棒とリモート機能によってハイポジションから捉えたのが次の写真だ。ちなみに今回使用した自撮り棒は、全長1.5mの一脚を使って自作したもの(市販製品の多くは1m程度)。ふだんの目の高さではありえない構図を狙うことができた。

F4 1/800秒 ISO125 WB:オート

最近見かける「スマホのカメラ機能 + 自撮り棒」の組み合わせでは、スマホの液晶画面が棒の先にあるため、構図を確認しながら撮るのが難しい。だが今回の「PowerShot G7 X + スマホ + 自撮り棒」のシステムであれば、G7 Xからのライブビュー映像を手元のスマホで確認しながら、カメラアングルを自由自在に調整して撮影できる。

F4 1/1250秒 ISO125 WB:オート

上の写真が空を舞う鳥の視点だとすれば、水鳥の視点になって川の水面ギリギリで撮影したのが次の写真だ。アイデア次第で、さまざまな視点から大胆な構図にチャレンジできる。

F5 1/1250秒 ISO125 WB:オート

Wi-Fi機能のメリットは撮影だけではない。専用アプリ「Camera Connect」では撮影データのスマホへの転送も素早く行える。撮ったその場で、すぐにSNSなどにアップロードしたり、メール添付して写真を送ったりするのも簡単だ。とりあえず本日の主要な撮影カットを編集部に送信し、撮影が無事完了したことをアピールした。これで、この後はゆっくりと花見酒ができるというわけだ。