ステージには「クレイジーケンバンド」が登場し、会場は総立ちに。『男の滑走路』や代表曲である『タイガー&ドラゴン』など、全7曲を披露。観客の中から二人の「奥さん」の名前を聞き出して『昼顔』に折り込む(二人の奥さん大喜び!)など、観客を一体化させていくパフォーマンスは、さすがのライブ巧者である。
ちなみにボーカルの横山剣氏は、『スポルトマティック』の一節を、「時計を買おう 時計を買おう カシオのカシオのオシアナス~♪」に変えて歌うという大サービスも!
そして、トリは「東京スカパラダイスオーケストラ」。「ゴッドファーザー愛のテーマ」で悠々と登場、映画「007」の『James Bond Theme』や『ルパン三世 '78』など、往年の名曲をスカパラ風にアレンジ。OCEANUS 2012年のテーマソング『Wild Cat』も披露され、ステージを縦横無尽に動きまわっての迫力の演奏に観客のボルテージは一気にヒートアップ。最後は大団円の『White Light』で幕を閉じた。
今回の出演者は皆、OCEANUSの歴史に深く関わってきたアーティストだ。akikoさんは2010年のOCEANUSテーマソング『Blue Rain』を歌い、「TOKYO No.1 SOUL SET」の渡辺俊美氏は、やはり2010年の『Blue Beat』、クレイジーケンバンドの横山剣氏は2011年の『青の世界 feat. CRAZY KEN』を歌っている。そして、東京スカパラダイスオーケストラは、2012年の『Wild Cat』に続き、2013年のテーマソング『月に吠える』を担当した。
そして2014年、横山剣氏がボーカルを務め、スカパラホーンズをはじめとした豪華ミュージシャンたちが演奏を担当するOCEANUSの最新テーマソングが『巻き戻したいほどの幸せ』だ。ちなみに、作詞は谷中敦氏、作曲、編曲は伊藤陽一郎氏。OCEANUSのスペシャルサイトにて、期間限定でフル視聴できるので、聴いた人も多いだろう。
『巻き戻したいほどの幸せ』は、この日のグランドフィナーレでもあった。そして、実はこれが記念すべき初演(観客はなんとラッキーであったことか!)。ステージには再びスカパラのメンバー、そして横山剣氏が登場。演奏が始まると、本日の出演アーティスト達が続々とステージに…! 空中アクロバットの「G-Rockets」、エントランスを華やかに彩った「OCEANUS SHOW GIRLS」や「OCEANUS FOLLIES」まで!! それは夢のステージだった。普段、努力や忍耐、ときには寂しさを、歯を食いしばって耐えなければならない私たち大人に、一夜だけ許された宝箱のような一夜。まさしく、"巻き戻したいほどの幸せ"がそこにあった。