国内最大級のカメラ展示会「CP+2015」が、パシフィコ横浜にて2月12日から15日までの4日間にわたり開催中だ。2014年は大雪に見舞われたが、今年は天候にも恵まれ、初日から多くの来場客を集めている。毎年、多くのファンが集まるニコンブースでは、電撃発表されたばかりの天体撮影専用デジタル一眼レフカメラ「D810A」がガラスケース展示されているほか、ニコンとして初めてPF(位相フレネル)レンズを採用して大幅に軽量・小型化を実現した望遠単焦点レンズ「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」などが人気を集めていた。
"全部入り"の新型サンヨンをチェック!
ニコンブースでまず注目したいのは、2015年1月29日に発売されたばかりの「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」だ。PF(位相フレネル)レンズを採用したおかげで、従来のモデルより重さは約4割軽く、長さは74mm短くなった。ブース内の「レンズ専門カウンター」では、相談員から技術解説などを受けたり、実際に新型300mm F4装着して撮影したりもできる。
筆者もAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRを手にとってみたが、300mmの望遠単焦点でありながら軽量で、筆者が持参していた標準ズームレンズ「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」よりもコンパクトなのには驚いた。これなら気軽に持ち出すことができそうだ。ナノクリスタルコートを採用したことによって、逆光でもフレアやゴーストが出にくくなっており、強力な手ぶれ補正機能(VR)も搭載している。まさに"全部入り"の豪華仕様だ。さすがに14年ぶりのリニューアルは伊達ではない。ちなみに300mmでF4の明るさがあれば、2倍のテレコンバーターを装着しても600mmでF8である。鳥やスポーツの撮影など、望遠が必要になる様々なシーンでのニーズを満たすレンズになるだろう。
新型300mm F4(写真左)と旧型300mm F4(写真右)を構えてみた。サイズの違いや重量は実際に持ってみるとより顕著だ。新型はまるで標準ズームレンズを構えているかのような感覚。スペックを考えれば従来製品も格別重いわけではなかったが、なんといっても新型がスゴすぎる |
天体撮影用の「D810A」
もうひとつ注目したいのが、2015年2月10日に発表されたばかりの「D810A」。2015年5月下旬に発売予定ということもあり、ガラスケースに入った状態での展示のみで、残念ながら実際に手に取ることはできなかった。
D810Aは、現在発売中の高画素フルサイズ機「D810」を天体撮影専用に仕様変更したモデルで、撮像素子前面にある光学フィルターの「Hα線」透過率をD810比で約4倍に上昇させたというもの。これにより、星雲などをより色鮮やかに写すことができるという。D810はもともと約3,600万画素というニコン最高の超高画素を誇るモデル。このD810Aがあれば、もっと天体撮影を楽しめそうだ。
憧れのナノクリレンズを試せるコーナー
ブース内には、用意されたボディとレンズで撮影が楽しめるコーナー「Imagination Space」が設けられている。用意されているボディは、「D810」「D750」「D5500」の3機種。レンズはいずれもナノクリスタルコートを採用した"高級"レンズだ。持参したCFカードやSDカードを使って、撮影データを持ち帰ることも可能。憧れの大口径レンズの描写力をじっくりと楽しんでほしい。
このほか、バリアングルモニターを利用して自撮り撮影を楽しめるコーナーや、おなじみ超望遠レンズがずらりと並ぶレンズ体験コーナー、大勢の写真家が撮り下ろした作品を展示するギャラリーなど、まさに最新のニコンを体感できるブースとなっている。
軽量な一眼レフ「D5500」でも自撮り体験。タッチシャッターの便利さを実感 |
一眼レフだけあって、さすがの描写力。ボディが軽量で腕がぷるぷるしないのも良い。ちなみに、自撮りしたデータをその場でSNSにアップするとノベルティがプレゼントされる |