郵船クルーズは16日、KDDIと提携し、同社が運航するクルーズ客船「飛鳥II」で利用できる有料Wi-Fiサービスを発表した。提供開始は2015年1月5日。料金は30分1,000円から。同日出航の「飛鳥IIで航く初詣クルーズ」(PTS主催)以降利用可能となる。

飛鳥II(左)と船上の衛星通信アンテナ(右)

「飛鳥II」は全長・全幅241m×29.6m、客室数436室を有する日本最大級のクルーズ客船。従来、船上でインターネットを利用するには、船舶備え付けのPCを利用する必要があり、メールの利用に際してもクルーズ専用のメールアドレスを取得しなければならず、ユーザー所有の端末やメールアドレスが使用できないなどの課題があった。

今回のWi-Fiサービスにより、飛鳥IIの乗船中に、公共エリア/コンピュータプラザ/パームコート(ラウンジ)/ビスタラウンジ/客室内/ロイヤルスイート客室で、ユーザー所有のタブレットやPCからインターネットが利用できるようになる。

Wi-Fiサービスは、衛星通信を利用した船舶向けVSAT(Very Small Aperture Terminal)サービス「KDDI Optima Marineサービス」と、KDDIのWi-Fi構築ソリューションを組み合わせて提供。船上に静止衛星と通信する衛星アンテナを設け、地上の地球局(KDDI山口衛星通信センター)と衛星経由で通信し、インターネットに接続する。

利用は、スマートフォンやタブレット、PCなどのWi-Fi対応端末からSSID「ASUKA」に接続後、ブラウザ起動時に表示される画面からインターネット接続プランを購入する必要がある。料金は30分1,000円、1時間2,000円、3時間5,000円、12時間15,000円、24時間24,000円。ただしロイヤルスイートの利用者は無料。