GM204はまだ性能向上の余地あり、DirectX 12への期待も

このGM204コアを採用する「GeForce GTX 980」と「GeForce GTX 970」の基本仕様は以下のとおりだ。

GeForce GTX 980 GeForce GTX 970
SM 16 13
CUDAコア 2048 1664
ベースクロック 1126MHz 1050MHz
GPU Boostクロック 1216MHz 1178MHz
テクスチャユニット 128 104
テクセルフィルレート 144.1Gtexels/sec 109.2Gtexels/sec
L2キャッシュ 2MB 512KB
メモリクロック 700MHz 700MHz
メモリ帯域 224GB/sec 224GB/sec
メモリインターフェース GDDR5 256bit GDDR5 256bit
ROP 64 64
TDP 165W 145W

GeForce GTX 980は、Maxwellアーキテクチャの採用により、半導体製造プロセスこそかわらないものの、そのTDPがGeForce GTX 680のTDP 195Wよりも低い165Wとされ、グラフィックスカード上の補助電源も6ピン×2構成となっている。一方で、そのグラフィックス性能はGeForce GTX 680の2倍以上とされ、実際のゲームタイトルでも、約2倍のパフォーマンスを実現していることが、NVIDIAの資料などで明らかにされている。

GeForce GTX 980を披露するジェフ・フィッシャー上級副社長

また、同社でGeForceビジネスを統括するジェフ・フィッシャー上級副社長(Jeff Fisher, Senior Vice President, GeForce Business Unit)は、「GeForce GTX 980や同970は、省電力性に優れるだけでなく、オーバークロック耐性も非常に高い」として、チップそのものは、まだまだパフォーマンス向上を果たせる余裕があることをアピールする。

GeForce GTX 680とGeForce GTX 980のゲームパフォーマンス比較。MFAAを適用すれば、高解像度で大幅なパフォーマンスアップが期待できるとアピール

ゲームタイトルごとの、エネルギー効率比較。ほとんどのタイトルでGeForce GTX 680と比較して2倍以上のエネルギー効率を実現している

GeForce GTX 980の補助電源コネクタは6ピン×2となり、これまでのフラグシップカードよりも省電力性が向上したことを如実に裏付ける

さらにGK204は、Microsoftが2015年末にリリース予定のDirectX 12への対応も謳っている。本製品の発表にあたり、EA GamesはUnreal Engine 4のDirectX 12対応版も、開発キットとして提供することを明らかにすれば、Microsoftも、Unreal Engine 4を採用したDirectX 12ゲームタイトルの「Fable Legends」のテクノロジデモを披露するなど、次世代DirectXプラットフォームとしても、GM204には期待がかかる。

Microsoftが披露したDirectX 12ゲームタイトルの「Fable Legends」のテクノロジデモ