富士フイルムは8月26日、コンパクトデジタルカメラ「FUJIFILM X30」を発表した。発売は9月20日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格は65,000円前後(税別)。
レンズ一体型のプレミアムコンパクトカメラ「FUJIFILM X」シリーズの新モデル。コンパクトカメラとしては大きな2/3型の光学ローパスフィルターレス「X-Trans CMOS II」センサーを撮像素子に採用する。
新開発の有機EL式「リアルタイム・ビューファインダー」を電子ビューファインダー(EVF)に採用したのが大きな特徴。EVFの課題とされていた表示タイムラグが0.005秒まで短縮されており、快適な撮影が楽しめるようになっている。また、新設計のファインダー専用レンズを採用することで、ズーム搭載のコンパクト機としては最大となる表示倍率0.65倍が実現された。
AFは、撮像素子上に位相差センサーを配置する像面位相差AFを採用。高速画像処理エンジン「EXRプロセッサーII」との組み合わせにより、レンズ一体型デジカメでありながら最速で0.06秒と高速なAFを実現する。また、レンズは広角側でF2.0と高い開放値のフジノンレンズを採用。X-Trans CMOS IIセンサーとの組み合わせで高い解像力を発揮する。
さらに、レンズ鏡筒には自由度の高い撮影を可能にするマニュアルズームリングやコントロールリングを備えるほか、Wi-Fi(無線LAN)接続機能などを搭載。コントロールリングや背面にある6つのファンクションボタンには、任意の設定を割り当てられる。Wi-Fi接続機能は、撮影した画像をスマートフォンやタブレット端末などのWi-Fi対応機器に転送できる「スマートフォン送信」機能に対応。
主な仕様は、撮像素子が有効画素数1,200万画素・2/3型X-Trans CMOS II センサーで、レンズが焦点距離28~112mm(35mmフィルム換算時)の光学4倍ズーム、開放F値がF2.0(広角端)~F2.8(望遠端)、対応感度が常用でISO100~ISO12800となっている。背面のモニターは約92万ドット・3型の液晶方式、EVFは約236万ドット・0.39型の有機EL方式だ。
記録メディアは内蔵メモリ(約55MB)のほかSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)が利用可能で、記録形式は静止画がJPEGおよびRAW、動画の記録形式がMOV(H.264)、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD)/60p。
バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影枚数は約470枚。本体サイズはW118.7×D60.3×H71.6mm、重量は本体のみで約383g、バッテリーとSDカードを装着した状態で約423gとなっている。