エフセキュアは5月7日、最新版のモバイル脅威レポートを発表した。これによると、2014年第1四半期にエフセキュアラボが検出した新たなモバイル脅威の99%以上が、Androidユーザを標的にしていたという。

検出された新種の脅威ファミリーとその亜種277件のうち、275件がAndroidを標的にし、iPhoneとSymbianはそれぞれ1件ずつであった。前年同期は、新種の脅威ファミリーとその亜種は149件で、Androidを標的としていたのは91%であった。

2014年第1四半期には、これまでなかったAndroidマルウェアが多数検出されている。これは、モバイル環境における脅威が、精巧さと複雑さの面で進化し続けていることを示している。

当該四半期には、「Litecoin」などの仮想通貨を採掘するためにデバイスをハイジャックする、暗号通貨(クリプトカレンシー)のマイナー(採掘者)が初めて確認された。また、ブートキットも初めて見つかっている。これはデバイスの起動ルーチンの最初期段階で打撃を与える、検出や駆除が極めて困難なものである。さらにTorトロイの木馬やWindowsでのインターネットバンキングを狙うトロイの木馬も初めて確認された。

エフセキュアが第1四半期に評価した中で、英国が最も多くのモバイルマルウェアに遭遇し、ユーザー1万人当たり15~20ファイル(500人当たり1ファイル)のマルウェアファイルがブロックされた。米国、インド、ドイツでは、それぞれ1万人につき5~10のマルウェアが、サウジアラビアとオランダでは、1万人につき2~5のマルウェアがブロックされている。

また、モバイルを狙うトロイの木馬の83%がプレミアム課金用の番号、またはSMSベースの購読サービスにSMSメッセージを送信していた。