Milk Musicのロゴ。MとMのファーストレター同士を掛け合わせてのネームチョイスだったと思われる

Samsung Electronics子会社の米Samsung Telecommunications America(Samsung Mobile)は3月7日(現地時間)、音楽配信サービス「Milk Music」を発表した。いわゆるSpotifyやPandora Radioなど現在人気の音楽ストリーミングサービスの一種だが、他のサービスと大きく異なるのは広告なしの無料サービスという点だ。その代わりGalaxy S4やGalaxy Note 3など、同社のAndroid端末からのみ利用可能となっており、Galaxyユーザー限定の特別サービスとなる。

音楽ストリーミングサービスだが、自身で楽曲を選んでプレイリストを一から構築するわけではなく、特定のジャンルを選択しつつ音楽の傾向を自身でカスタマイズすることで楽曲のインターネット配信が自動で行われる、いわゆるインターネットラジオ型のサービスとなっている。Pandora RadioやiTunes Radioなどのライバルが同ジャンルにはすでに存在するが、Milk Musicでは配信先をGalaxyデバイスに限定することで実質的に自社製品ユーザー専用の無料サービスとしており、その点でユニークだ。アプリそのものはGoogle Play Storeからダウンロードしてくるが、実質的に指定のGalaxyデバイスのみ再生が可能。一方で各種設定や再生履歴はSamsungアカウントを通じて管理されるため、どのデバイスのアプリでログインしても同じ結果が得られる。200以上のラジオステーションと1300万以上の楽曲が存在し、使いやすさと見やすさを考慮したユーザーインターフェイスが採用されている点が特徴だとSamsungでは説明しており、これをGalaxyの他製品との差別化につなげるのが狙いの1つだ。

詳細はMilk Musicの専用サイトに掲載されているので参照してほしい。対象となるデバイスはGalaxy S4、Galaxy S III、Galaxy Note 3、Galaxy Note II、Galaxy Mega、Galaxy S4 miniで、すべてのキャリアやリテールチャネルから提供されているもので利用できるという。なお、Galaxy S5については4月の正式発売以降での対応となる。日本を含む海外での対応状況については書かれていないが、アプリの動作項目で位置情報利用が含まれており、サービス開始当初は提供地域外となる可能性があるので注意したい。また、実際にトライしてみたところ筆者の持つGalaxy Nexusもインストール対象に含まれており、対応デバイスの種類も上記のもよりかは幾分か広いようだ。

Milk Musicアプリのジャンル選択画面。曲の選択バランスはユーザーが好みで設定し、保存できる