NHKは1月20日、8Kスーパーハイビジョン(フルHDの約16倍となる8K解像度)の地上波での長距離伝送実験に成功したと発表した。

今回の実験試験局と現在の地上デジタル放送の比較。8K信号を伝送するためには、超多値OFDMや偏波MIMOなど、伝送容量を拡大する新技術の活用も不可欠となる

今回の実験は、8K放送の実現を目指して行われたものだ。同局は、2012年5月にもNHK放送技術研究所と約4.2km離れた地点との間で、世界初となる地上波での8K伝送実験に成功。今回、8K信号を家庭に伝送できるかを検証するため、さらなる長距離伝送に挑戦した。

実験では、NHK人吉テレビ中継局(熊本県人吉市)に設置した実験試験局から、圧縮した8K信号をUHF帯1チャンネルで送信。現在の地上デジタル放送の送信距離と同程度となる27km離れた地点でも、8K信号を良好に受信できることを確認した。