学生の就職活動では、いまやインターネットの利用は欠かせないものとなっている。マイナビニュースが以前開催した座談会では、就職活動を終えた大学生4年生を集め、就職活動におけるモバイル機器の使用について聞いた。その結果、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器は就職活動の必須アイテムであり、とりわけ、セルラー版タブレットが就職活動において便利であることが浮き彫りになった。

12月に入り、2015年卒業予定の学生の就職活動が一斉に解禁され、いよいよこれから本番を迎える。そこで今回、マイナビニュースでは、15年卒予定で一般企業への就職を希望している大学3年生、大学院修士1年生の計200人に対し、就職活動で使用する通信機器に関する調査を行った。本稿では、今年の就活生がどのような通信機器を使い、また今後使いたいと思っているのかを見ていきたい。

就職活動で今後使いたい機器1位は「タブレット」

まず、同調査で今年の就活生に対し、現在所有している通信機器について尋ねたところ、全体の82%の就活生がスマートフォンを持っており、さらに、そのうちの84.1%がスマートフォンを就職活動に使用していることがわかった。また、スマートフォン以外で就職活動に使用している機器に関しては、ノートPCを挙げる人が74.5%で最も多かった。次いで、タブレットが10.5%という結果となった。

また、現在使っている機器以外で、今後、就職活動で使用したいと思っている機器を聞いたところ、タブレットという回答が最も多く27%だった。とりわけ、「就職活動に必要だから」という理由で、スマートフォンを使い始めたり、購入を検討している人に絞った場合、タブレットを使用したいと答えた人は36.1%までアップした。

スマートフォンやノートPCと比べると、今のところタブレットを使っている人は少ないが、それでも10人に1人の就活生がタブレットを就職活動に使っており、さらに約3人に1人が、タブレットを就職活動に使いたいと思っていることがわかった。なお、使用したい機器にタブレットを挙げた人が想定している用途としては、「説明会、面接などの予約」が77.8%、「日々の情報収集」が74.1%、「業界・企業研究」が72.2%だった。

通信機器は「つながりやすさが重要」との声が多数

次に、スマートフォン以外の通信機器で重視することを尋ねたところ、「インターネットへの接続のしやすさ、つながりやすさ」が最も多く67.9%。次いで多かったのが「携帯性(サイズや重量)」で57.0%だった。また、それらの機器のネットワークへのつながりやすさに関しては、95.7%が「重要だと思う」または「やや重要だと思う」と回答し、通信機器のつながりやすさが重要視されていることがわかった。

その理由として最も多く挙ったのは、「先着順の説明会の予約など、いざというときにつながった方がよいため」で61.4%。次いで、「外出先でも、志望企業等との連絡がすぐとれるから」(58.2%)、「接続を待っている時間が惜しいため」(51.9%)などの理由が挙げられた。

先輩学生も就職活動でのタブレット利用を支持

既に内定を得た4年生を対象にした先述の座談会においても、利便性が浮き彫りになったタブレットだが、15年卒では、まだ就職活動が始まったばかりということもあり、現時点ですでに就職活動に取り入れている学生は少数派のようだ。一方で、3割近くの学生が今後、就職活動にタブレットを使用したいと回答した。座談会では、就職活動が始まってしばらくしてから興味を持ったという人もおり、今後タブレットを就職活動に取り入れたいと思う学生はさらに増えてくるかも知れない。想定されているタブレットの用途は、説明会や面接などの予約、情報収集などで、PCを立ち上げるまでもなく、かつ外出先や移動中でも手軽に利用したいという学生の要望が見えてくる。

また、「マイナビ」をはじめとした就活サイトでは、スマートフォン向けのページが用意されているが、応募先の企業のWebサイトはスマートフォンに最適化されていない場合がある。そのため座談会では、就職活動にiPadを活用していた先輩学生から、フルブラウザで閲覧できるタブレットが応募や企業研究のシーンで有利だったという意見も出ていた。こうした15年卒の就活生の調査結果や先輩学生の体験談を踏まえると、携帯性に優れ、すぐにネットワークに接続でき、なおかつ移動中でも手軽に利用できる、LTE/3Gの通信機能を備えたセルラー版タブレットが就職活動には便利と言えそうだ。

iPad mini Retinaディスプレイモデル(左)とiPad Air

ネットワークに関しては、ほとんどの就活生が通信機器のつながりやすさが重要と考えていた。スピードが要求される就職活動の情報戦においては、つながりやすいネットワークはマストだと言える。多忙な就活生にとっては、接続を待っている時間も惜しいだろう。

そのため、セルラー版タブレットを購入する際は、キャリア選択も重要になってくる。たとえば、auであればいざというときにつながるプラチナバンドのLTEを提供している。auのプラチナバンドLTEは、2013年度内に人口カバー率99%に拡大する見込み。この秋に発売された2機種の新型iPadもプラチナバンドLTEに対応しており、外出や移動が多くなるこれからの就職活動でも重宝するだろう。

また、学生にとっては、セルラー版タブレットの利用料金も気になるところだろう。座談会の別稿でも紹介したように、auの「先取り!データシェアキャンペーン」や、ソフトバンクの「タブレットセット割」といった、スマートフォンと同一キャリアでセルラー版タブレットを購入することで、利用料金の割引を受けられるキャンペーンもあるので、これらのキャンペーンを活用しつつ、タブレットをお得かつ便利に使ってみるとよいだろう。

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今回の2015年卒の就活生を対象とした調査では、今後、就職活動に取り入れたい通信機器としてタブレットが最も多く挙げられた。また、以前開催した先輩学生の座談会でも、就職活動にタブレットが有利だという意見が出ている。通信機器のつながりやすさを求める声も多いため、LTE/3Gの通信機能を備えたCellularモデルの新型iPadをはじめとするセルラー版タブレットが就職活動には重宝しそうだ。今後本格化する就職活動では、自分に最適なデバイスをうまく使いこなして、厳しい就職活動戦線を乗り切ってほしい。