説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「いま電話に出られる状況じゃない……どうすればいい?」という質問に答えます。

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iPhoneは携帯電話ですから、モバイル回線が利用可能なときは着信します。電源をオフにする、機内モードにしてモバイル回線を無効化する、iOS 6以降用意されている「おやすみモード」を有効にする、いずれかの機能を利用すれば着信しませんが、相手を選ぶことはできません。特定の相手からの電話に出たくないのであれば、iOS 7で追加された着信拒否機能を利用すべきでしょう。

しかし、電話に出たいが出られない状況となると話は変わってきます。通勤電車など混雑している場所で応答するのはマナー違反ですし、車を運転しているとき電話に出るのは道路交通法違反です。放っておけばやがて留守番電話に切り替わりますが、その間呼び出し音が鳴り続けたりバイブレーションし続けたりすると、気持ちが落ち着かなくなるものです。

そんなときは、iPhone右上のスリープボタンを押します。すると、着信状態はそのままに、呼び出し音とバイブレーションは停止されます。相手に気付かれることはありませんから、固定電話のフックを押す(回線切断)こととはわけが違います。その後しばらく放置すれば、相手は諦めて呼び出しを止めるか、留守番電話にメッセージを残してくれるはずです。

このテクニックは、いろいろな場面に応用が利きます。知らない番号からの着信に応答せずに済みますし、非通知の着信を無視するときにも使えます。なにかの催促など相手の名前から用件が推測できる着信も、素知らぬふりでやり過ごせます……が、乱用すると相手の心証を損ねて事態が悪化しますから、最後の使い方はほどほどにしておきましょう。

写真で解説

満員の車内など出られる状況にないときの着信は、スリープボタンを押してやり過ごしましょう。相手に気付かれることはありません