米QlikTech COO レス・ボニー氏

クリックテック・ジャパンは11月14日、米QlikTechのCOOであるレス・ボニー氏の来日に合わせた「次世代型BIへのロードマップに関する記者説明会」を開催した。

説明会には、レス・ボニー氏のほか、クリックテック・ジャパンの代表取締役社長 村上 智氏も登壇。日本における今後の事業戦略について説明を行った。

レス・ボニー氏は、次世代BI「QlikView.Next」について「Natural Analytics」というアプローチ手法を用いると説明。Natural Analyticsは、人間が本来行っているような分析手法のことで、これまでの機械的な分析手法とは異なる。

ボニー氏は「今回、Natural Analyticsを方向性として打ち出したものの、これまでにもこの考え方はQlikViewの中に内在していた」と語る。人間の脳と同じように、様々なデータの関連性を確認し、比較を行い、新たな発見をしていく。これがNatural Analyticsの考え方だ。

「例えば、航空券をWebサイトでオンライン予約したことがあるだろう。普通は、出発地から目的地、日時、シートのクラス指定と順を追って指定していく。この階層構造を経て作業をした結果、飛行機の予約ができなかったと経験はないだろうか。また最初から指定しなければならないとなると、これは非常にストレスになる」と同氏。

これが従来のBIツールにありがちな考え方だと説く一方で、Natural Analyticsに寄り添った考え方では方向性が異なる。「例えば値段だけ指定して、そこからクエリ、検索をかけていく。その設定条件に合った航空券が見つからなくても、一番最初から選択することなく、どのディメンションからでも検索できる。そこに関連する全ての日時、場所が示されるんだ」とその理念を説明した。

また、具体的なサービスとしてはコミュニティフォーラムの「Qlik Community」やiTunesやGoogle Playと同じマーケットプレイス「Qlik Market」を提供するという。これにより、ユーザーが自由にアイディアやアプリ、拡張機能を自由にやり取りできるようになる。

最後にレス・ボニー氏は、「問題解決のお手伝いをすることで、企業がビジネスの付加価値を生み出せるようにする。企業が変革し、より新しく近代的で、俊敏性を持ち、コラボレーションできるようになる」と締めくくった。

その後登壇した村上氏はクリックテック・ジャパンの戦略を説明。今後、大規模企業向け営業部門である「エンタープライズセールス部門」を設置して企業それぞれにあった営業提案を行うほか、実際の運用時に近い構成でQlikViewを体験できるように積極的に体験版を提供していくという。