米Intelは10日(現地時間)、「Ivy Bridge-EP」という開発コード名で知られる「Xeon E5-2600 v2」ファミリを発表した。3日に発表した「Core i7-4960X Extreme Edition」などと同様にアーキテクチャを22nmプロセスのIvy Bridge世代へと刷新。最大12コアのプロセッサダイを搭載したモデルをラインナップする。
クラウドやストレージ、HPCなど幅広いワークロードをターゲットとする。世代が刷新することでマイクロアーキテクチャの性能改善に加え、半精度浮動小数点と単精度浮動小数点の返還命令や、より高速なコピー命令などISAを拡張している。
また、暗号化処理で用いるデジタル乱数ジェネレーター「Intel Secure Key」やユーザーモードでのページの実行をスーパーバイザーモードから管理する「Intel OS Guard」をサポートする。
前世代のSandy Bridge-EPでは1種類のプロセッサダイで複数のラインナップをそろえていたが、「Ivy Bridge-EP」ではコア数やL3 Cacheが異なる3種類のプロセッサダイを用意した。
ローエンドでは15MBのL3 Cacheを備えた最大6コアのダイ、ミドルレンジでは25MBと6コアダイよりも大きなL3 Cacheを備えた最大10コアのダイ、そしてハイエンドでは30MBのL3 Cacheを備えた最大12コアのダイでラインナップを提供する。6コア/10コアのダイと12コアのダイではパッケージサイズも異なるが、ソケットはLGA2011-0を採用する。
それぞれのダイで、DDR3のメモリコントローラとQPI/PCI Expressの各インタフェースを搭載するが、12コアのプロセッサダイではメモリコントローラ1基追加し、メモリの帯域幅の向上を図るほか、従来よりも動作周波数が高いのDDR3-1866に対応する。
IntelではSandy Bridge-EPと比較して電力当たりのパフォーマンスが向上したほか、同じ消費電力のモデルを比べた場合、最大40%の性能向上を実現したと説明する。
電力当たりのパフォーマンス比較 |
8コアのSandy Bridge-EPと12コアのIvy Bridge-EPとのベンチマーク比較。TDPは近いがコア数が違うため単純な比較として見るのは難しいが参考まで |
製品のラインナップは以下の通り。1,000個発注時の単価は最上位モデル「Xeon E5-2697 v2」で2,614米ドル。