タブレットやスマートフォンが急速に普及するかたわらで、人気が高まっているのがBluetooth接続のワイヤレスキーボードだ。タブレットやスマートフォンのソフトウェアキーボードで長文を書くのは、たいていの人にとって辛い作業。そこで頼りになるのが、Bluetoothキーボードというわけだ。ここではロジクールの「Logicool Bluetooth Illuminated Keyboard K810」(以下、K810)の使い勝手をレポートしたい。

Logicool Bluetooth Illuminated Keyboard K810

K810は、Bluetoothに対応したワイヤレスキーボードだ。最大で3台までのデバイスを登録しておき、ボタンを押すだけで接続相手を瞬時に切り替えて使用できる。Windows 8タブレットや、iPad、Androidタブレット、スマートフォンなど、ソフトウェアキーボードを利用するデバイスを複数所持するのが珍しくない今、それぞれの環境で同じ入力装置をストレスなく利用できるのは、やっぱり便利。常に触れるキーボードなので、作業効率アップにもつながる。

対応OSはWindows 7 / 8 / RT、Android 3.0以降、iOS 4.0以降だ。Mac OS X向けには「Logicool Bluetooth Easy-Switch Keyboard」が用意されているので、こちらを利用しよう。

コンパクトで使いやすいキーボード

K810の外観はコンパクトだ。テンキーがなく、本体サイズはW290×D128×H14mmに収まっている。厚みが14mmと薄いので、机の上に置いたときは、手前への傾斜がわずかに付くのみ。ノートPCのキーボードを打鍵しているような感触だ。重さも338gと軽い。モバイル向けではないがフラットに近いので、カバンの中に放り込んで持ち運ぶという使い方もできそうだ。

12cm CDケースと比較。大きさのイメージが伝わるだろうか(写真左)。真横から見たところ(写真右)。傾斜はわずかで、傾斜の調節はできない

デザインカラーは、ブラックとガンメタルのツートンカラーだ。全体的に曲面を多用しており、外装をはじめ、アイソレーションタイプの各キーやスペースキーなど、すべてのキートップが丸みを帯びている。ファンクションキーにいたってはほぼ楕円形で、ここまで丸々としているのは珍しい。

インタフェースは、充電のためのMicro USBポートと、電源スイッチが見えるだけ。本体を裏返すと、ペアリングを行うためのConnectボタンがある。K810は、内蔵のリチウムイオンバッテリで動作し、電池交換が不要だ。充電はUSBで行う。バッテリが切れても、USBケーブルをパソコンやモバイルバッテリにつなげば、そのまま利用できる。バッテリの駆動時間は、カタログ値で10日から最大1年間となっている。

リチウムイオンバッテリを内蔵し、Micro USB経由で充電

スライド式の電源スイッチ

ペアリング用のConnectボタン

キーピッチは19mmと標準的だが、キートップのサイズは14mmとやや小さい。「打ちにくいのでは?」という第一印象を持ったが、実際に使ってみると意外に悪くない。丸みのあるキートップはタイピングする上で気にならず、どの方向にもスムーズに運指できた。また、キートップ表面はフラットではなく、中央にくぼみが設けられているのも細かい配慮だ。指の収まりがよく、キーの上を滑るような感覚でタイプできる。ストロークは2mm、押下圧は60g、キーレイアウトは日本語84キーだ。

キーレイアウト

キートップの中央が凹んでおり、指の収まりがよい

基本的にはWindows向けで、左下にはスタートキーがあり(アプリケーションキーはない)、ファンクションキーでバックライトの輝度や音量調節、再生/一時停止、アプリケーションの切り替え、Internet Explorerや電卓の起動などが行える。ファンクションキーはいわゆるショートカットキーなので、一般的なF1~F12キーの機能を使うには、Fnキーを押しながらF1~F12キーをタイプする。ファンクションキーを多用する人にとっては気になるところなので、デフォルトのショートカット機能と一般的なファンクションキー機能を入れ替えられるとよかった。

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