ネット連携機能が強化されより便利に

新しいOfficeでは、クラウドやSNSを利用したネット関連機能も強化されました。なかでも、もっとも目を引くのが、Microsoftのクラウドストレージサービス「SkyDrive」との連携機能です。文書の保存先には標準でSkyDriveが設定されており、ファイルのダウンロードやアップロードを意識することなく新Officeから操作できます。このとき同じ文書がローカルにもバックアップされているため、ネットに接続していなくても文書の保存や読み込みが可能。変更内容はネット接続時に自動的にSkyDriveと同期されるため、保存のために手動でアップロードする必要はありません。会社や自宅で編集した文書を外出先からモバイル端末で閲覧するといった作業を、ほかのアプリを使うことなく手軽に実現できます。

標準の保存先にSkyDriveが設定されています。保存先に「コンピューター」を選ぶことで、ローカルにも保存可能です

SkyDriveに保存された文書は「Office Web Apps」を利用することで、ブラウザーから閲覧・編集が可能です。外出先のパソコンにOfficeがインストールされていなくても、マイクロソフトアカウントでSkyDriveにログインすればOK。一部の機能は利用できませんが、閲覧や簡単な編集には問題なく利用できます。Office Web Apps自体はOffice 2010のときから利用できましたが、新しいOfficeの発売に合わせてインターフェースが改善され、さらに編集機能が強化されています。

ブラウザーからSkyDriveにログインし、編集したい文書をクリック(写真左)。編集機能は制限されているものの、高度な編集も行なえます(写真右)

iOS/Android端末のブラウザーからSkyDriveにログインすることで、Officeで作成した文書を閲覧・編集できます

SkyDriveに保存された文書は共有も簡単。知り合いを招待したりFacebookやTwitter、LinkedInなどのSNSに投稿することで、ほかの人でも文書の閲覧/編集が可能です。相手がOfficeを持っていなくても問題ありません。相手がリンクを開けば自動的にOffice Web Appsが開き、文書を編集できるのです。

グループのメンバーや知り合いをSkyDriveに招待することで、相手も文書を閲覧/編集できます(写真左)。SNSへの投稿は共有範囲を設定できないので、公開しても問題ない文書だけにしたほうがいいでしょう(写真右)。閲覧だけならSkyDriveへのログインは不要ですが、文書の編集にはログインが必要です

さらに新しいOfficeでは「Office用アプリ」をネットからダウンロードすることで、さまざまな機能を追加することができます。Firefoxのアドオンをイメージするとわかりやすいでしょう。データ入力をサポートするアプリやネットから情報を検索できるアプリなど、さまざまなアプリが公開されています。無料や有料のアプリもあるので、自分好みのものを追加して文書作成環境をカスタマイズしましょう。

WordやExcelから直接アプリを追加可能(写真左)。Office Store(日本版は未公開)を利用すれば、より多くのアプリを探すことができます

きぬあさ氏作成のExcel用アプリ「カレンダーから日付入力」を導入すると、数値入力なしで日付を入力できます。このように、Office用アプリを使うとさまざまな機能を追加できるのです