ここ数日、「BlackBerry 10」を標榜する端末画像がインターネット上に出回って話題になっている。同端末の外観はビジネス端末らしいソリッドなデザインながら、従来のBlackBerry Boldとは異なりQWERTYキーを搭載しないフルタッチスクリーンデザインのiPhoneライクなものになっている。BlackBerry 10の新聞広告が確認されたり、政府機関での運用テスト開始報告がなされるなど、来年1月30日の発売に向けてにわかに動きが激しくなっている。

この新端末の画像と動作ビデオについては、TelegraphGigaOMの記事が詳しい。もともとはベトナムのTinhte.vnというサイトに掲載されていたリーク画像で、「BlackBerry London」の開発コード名で呼ばれている端末だという。同サイトではL-Seriesの名称で呼ばれており、その外観は前述のようにiPhoneなど一連のフルタッチスクリーン端末のそれに近い。mini-HDMIにmicroUSBポート、SDカードスロット、取り外し可能なバッテリなど、薄型筐体ながら一通りの機能を備えている感じだ。また同サイトが同端末を動かしている様子をYouTubeにアップロードしており、ここでBlackBerry 10 OSの動作を垣間見ることができる。下記に動画を埋め込んでみたので参照してみてほしい。


問題はこのサイトの画像が偽物かどうかという点だが、筆者の予測ではおそらく製品そのもの、あるいは製品に限りなく近いバージョンのプロトタイプだとみられる。その証拠の1つが、BlackBerryの開発元である加Research In Motion (RIM)がNew York Timesに掲載したBlackBerry 10広告の存在で、ここでは同OSのチャット画面とおぼしき場所にソフトウェアキーボードが大きく表示されているのが確認できる。つまりBlackBerry 10発売とともに市場投入される新端末の1つは少なくともフルタッチスクリーンのものであり、このSeries-Lがそれにあたると予想されるからだ。

BlackBerry 10については、発売まで2カ月を切った段階で急速に各所でのプレゼンスが上がっている。Reutersによれば、米政府機関がBlackBerry 10ならびに同OSを搭載したデバイスのテストを開始したという。導入に向けたチェックとフィールドテストとみられ、発売時期が近いことを示唆する話題となっている。同種の話は米国以外の政府機関や企業でも出ており、かなり広範囲でのテストが実施されている様子がうかがえる。