UD5に対応し、CPUソケット周辺にはIR3550を8基搭載

Ultra Durable 5は、International Rectifier製の「IR3550 PowIRstage」チップを採用することでCPU電源回路を強化したのがポイントだ。GA-Z77X-UP4 THのCPUソケット周辺を見ると、IR3550チップは10基搭載されている。GA-Z77X-UP5 THでは10基だったから、2基減った格好だ。この点、GA-Z77X-UP4 THは下位モデルであるから仕方無いとして、しかし8基というのは十分すぎる数だ。GZ-Z77X-UD3Hよりも豊富で、しかもIR3550×1基で60A賄えるとのことなので、オーバークロック時のように大電流を必要とする場合に効果を発揮することだろう。

GA-Z77X-UP5 THと比べると若干マイルドだが十分なフェーズ数を確保

フェライトコアの隣にはUltraDurable 5の証であるIR3550チップを搭載

一方、ヒートシンクは若干小型化、簡素化されている。まず、CPUソケット上辺のヒートシンクは、GA-Z77X-UP5 THの半分といったところだ。CPUソケット左辺のヒートシンクも、加工の少ないシンプル形状だ。チップセット用ヒートシンクも若干デザインが異なる。そして何より、それぞれのヒートシンクを結ぶヒートパイプも省かれている。ただし、IR3550チップの採用によって、CPU電源回路の変換効率が高まり、変換ロスによる発熱も大幅に抑えられているという。同社の計測によれば最大60℃とのことで、ヒートシンクの重要性も相対的に低くなり、むしろ装飾的要素が強くなる。まして定格で用いるのであればなおさらだ。

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