余談

ということで公開されている情報は概ね以上の通りとなる。以下、若干であるが非公式(未確認)情報など。まずDesktop SkewにおいてGT3が無いのは、それを入れたところで例えばAMDのA10-5800KなどにGPU性能で適うわけではない上、3画面出力といってもDPのみ(HDMIを繋ぐためにはDongleが必要)で、高コストになるからだとする。同じDesktopでもAIOに関してはMobileのSkew扱いなので、こちらにはGT3が用意されるらしいが、旧来のDesktopで大きな画面で複数Displayを、といった場合はGT3でも性能不足になる場合があり、その場合はDiscrete GPUを併用する形になるので、それならばGT3は要らんだろう、ということらしい。またGT1/GT2のみとすることで、GPUのTDP枠の消費電力枠を低めに抑えられる分、Turbo BoostでよりCPUの動作周波数をあげやすいということもあるようだ。

またCPUの動作周波数に関しては、アイドル時はIvy Bridgeに比べてずっと低いが、フル稼働時は実行ユニットの増加などもあり、(理論上は効率が良いものの)やはり発熱の度合いがIvy Bridgeより大きくなる、という話もあった。もっとも現在はまだES1(Engineering Sample 1)の段階で、発熱云々の前に正しく動くかの検証段階なので、ここでの状況が最終製品にどこまで反映されるのかはちょっと疑問ではある。

最後がSoC(というかSiP)の話。超薄型のセグメントに向けてIvyBridgeでは10W未満のSkewも用意されるが、このセグメントだとメモリ帯域が十分に足りない(Memoryが1ch)ため、これをこれを補うために、パッケージにCPUとPCHのみならず、グラフィック専用DDR3チップを搭載するという話がちらっと出てきた。ただこれは確定ではなく、そういうアイディアもあるというレベルの話なので、実現するかどうかは微妙である。ちなみに10W未満がどの程度かは微妙だが、7Wとか8WはまだPoP(Package on Package:AppleがA4/A5/A5X/A6で利用している、プロセッサとメモリを物理的に積み重ねて接続する方法)にするには熱すぎる(メモリが熱暴走しかねない)ので、恐らくMCMでCPUやPCHと並んで配される形になるだろうと思われる。

ちなみにHaswell世代では、メモリもDDR3/DDR3LのみならずLPDDR3やDDR3L RSもターゲットにしているといった話もあるが、これは別のレポートとさせていただく。