ペンタックスリコーイメージングは11日、同社のデジタル一眼カメラ用の交換レンズ4製品と、「PENTAX Qシリーズ」にKマウントレンズを装着するためのマウントアダプターを発表した。発売は10月中旬より順次。

PENTAX-06 TELEPHOTO ZOOM

「PENTAX-06 TELEPHOTO ZOOM」は、Qマウント高性能レンズシリーズの第3弾。35mm換算で83~249mm相当という望遠ズームで全域F2.8を実現し、レンズ沈胴機構の採用でQシリーズにふさわしく小型化している。11月上旬の発売予定で、市場想定価格は2万円台半ば。

PENTAX-06 TELEPHOTO ZOOM

マウントはペンタックスQマウント、レンズ構成は10群14枚。画角は29.0~9.9度。最短撮影距離は1.0m(ズーム全域)、最大撮影倍率は約0.05倍。フィルター径は40.5mmで、サイズはφ56.0×L50.0mm(レンズ収納時)、重量は約90g。

対応フード「PH-RBA40.5」も同時に発売の予定で、そちらの市場想定価格は3,000円程度。

Kマウントレンズ用アダプターQ

Kマウントレンズ用アダプターQ

「Kマウントレンズ用アダプターQ」は、PENTAX QシリーズにKマウントレンズを装着するためのマウントアダプター。10月中旬の発売を予定しており、市場想定価格は2万円台半ば。

累計215種類のKマウントレンズすべてで利用できるので、多彩な写真表現を楽しめる(ただしピント合わせはマニュアルフォーカスのみ)。アダプターには5枚羽根のメカニカルシャッターを内蔵し、本体の振動により被写体がひずむローリング歪みの発生を防ぐ。シャッタースピードは1/1000~30秒。サイズはφ68×L37mm、重量は約145g。

本製品でKマウントレンズをQシリーズに装着すると、35mm判換算で約5.5倍の画角が得られる。たとえば、焦点距離300mmの望遠レンズ「smc PENTAX-DA *300mmF4ED[IF]SDM」をこのアダプターを利用して装着すると、1,650mm相当という超望遠になるので、天体や遠景の撮影を小型軽量なシステムで行なうことが可能だ。

smc PENTAX-DA 18-270mmF3.5-6.3ED SDM

「smc PENTAX-DA 18-270mmF3.5-6.3ED SDM」は、広角から超望遠域までをカバーするKマウント用の15倍ズームレンズ。超音波AFモーターの採用により、静かで滑らかなAFと小型軽量化を実現している。発売日は近日発売とのみアナウンスされており、市場想定価格は7万円程度。

smc PENTAX-DA 18-270mmF3.5-6.3ED SDM

マウントはペンタックスKマウント、レンズ構成は13群16枚。焦点距離は35mm換算で27.5~414mm、画角は76~6度。最短撮影距離は0.49m、最大撮影倍率は0.26倍。フィルター径は62mmで、サイズはφ75.8×L89.0mm、重量は約453g。

HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW

「HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW」は、新開発の高性能マルチコーティング"HDコーティング"を施し、天体望遠鏡タイプの光学系を採用することで、クリアで抜けの良い遠景描写を実現した超望遠レンズ。発売日はやはり近日発売となっており、店頭予想価格は60万円程度となる。

HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW

HDコーティングは、同社が新たに開発した新たなマルチコーティング技術。上位機種で採用している、ナノテクノロジーから生まれた独自の特殊レンズコーティング技術"Aero Bright Coating"に近い光学特性をマルチコーディングで実現したものだという。従来のマルチコーティングに比べて極低の屈折率を実現し、光の透過率を大幅に高めている。また反射が少ないため、逆光など光線状態の厳しい撮影条件かでもゴーストやフレアの発生を抑えられる。

このコーティングを採用したレンズは従来の「smc PENAX」に代わり「HD PENTAX」を製品名に冠するとのことで、「HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW」はその第1弾の製品となる。

マウントはペンタックスKマウント、レンズ構成は6群7枚。焦点距離は35mm換算で約859mm、画角は2.9度。最短撮影距離は5.6m、最大撮影倍率は0.10倍。フィルター径は112mm(レンズ前面)/40.5mm(差込フィルター)で、サイズはφ130.3×L521.7mm、重量は約3,040g。フードは引き出し式のものが組み込まれている。

HD PENTAX-D FA645 MACRO 90mmF2.8ED AW SR

「HD PENTAX-D FA645 MACRO 90mmF2.8ED AW SR」は、中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」用の中望遠レンズ。前述の"HDコーティング"と"Aero Bright Coating"を併用し、同社初のレンズ内手ブレ補正機構"SR"を搭載している。近日発売で、店頭予想価格は40万円程度。

HD PENTAX-D FA645 MACRO 90mmF2.8ED AW SR

マウントはペンタックス645Aマウント、レンズ構成は9群11枚。焦点距離は35mm換算で約71mm、画角は34度(いずれも645Dに装着時)。最短撮影距離は0.413m(ワーキングディスタンス0.196m)、最大撮影倍率は0.5倍。フィルター径は67mmで、サイズはφ90.5×L111.6mm、重量は約1,040g。ケース/フード付属。