ウルシステムズは7月4日、分散データグリッド技術を用いて高信頼かつリアルタイムにデータを処理するためのソフトウェアフレームワーク「ULFIRE」を開発、販売を開始すると発表した。価格は1サーバあたり300万円(税別、保守費用は別途)。販売目標は「3年で20社程度」。

従来型のシステム構成と「ULFIRE」を適用した場合のシステム構成

新開発フレームワークは、データ更新が頻繁に行われ、かつ信頼性も要求されるミッションクリティカルな業務のためのミドルウェア製品で、ヴイエムウェアの分散データグリッド製品である「VMware vFabric GemFire」を中核エンジンとして採用している。業務アプリケーションの処理ロジックを記述するだけで高速・高信頼な業務システムを構築でき、VMware vFabric GemFireの持つ機能を最大限に活用し、インメモリによる高速化と分散処理によるスケーラビリティを備えたアプリケーションを容易に実現する。

主な機能として、

・クライアント処理要求の急激な増加に対応できる自動負荷分散処理
・システム障害にも耐えうる自動リカバリ処理
・頻繁なデータ更新にも対応できるデータグリッド処理
・大量データへのアクセスを可能にするビッグデータキャッシュ処理

を提供。

ULFIREの利用により、大量のデータが頻繁に更新される複雑なトランザクション処理においても、スケーラビリティを確保したままインメモリでの高速処理を実現することができ、システムダウンが許されないミッションクリティカルなシステムでの利用にも耐えられる、高信頼性を担保する機能を兼ね備えたシステムを構築できるという。

同社では、システムアーキテクチャのコンサルティング及び全体設計サービス、性能チューニングなどのプロフェッショナルサービス及びシステム構築、「ULFIRE」の販売、保守サービスの提供を行う。