7シリーズマザーの穴目はIntel B75チップの「GA-B75M-D3H」

なお、さらに徹底的に低コストで組みたい方は、「全部入り」なIntel Z77ではなく機能を絞り込んだIntel B75チップの「GA-B75M-D3H」も狙い目な一品。マイクロATXとなるが、コンパクトなケースと組み合わせれば、ミドルタワークラスのケースが必要となるATXマザーボードよりも、設置場所の自由度が高まるはずだ。

コスト重視派にオススメの「GA-B75M-D3H」

GA-B75M-D3Hの本来のターゲットは、ホーム&スモールビジネスだが、基本的には7シリーズチップセットで、サポートするCPUやメモリ等に違いはない。ただしIntel B75チップとZ77チップとでは、若干サポートする機能に違いがある。主なところでは、マルチGPUのサポートや、CPU倍率変更によるオーバークロックだ。一方、Intel B75のみの機能が、チップセットレベルでのPCIスロットのサポート。GA-B75M-D3Hでも、PCI Express x16スロットに挟まれるかたちで2本のPCIスロットが用意されている。PCI拡張カードを複数利用している方のアップグレードマザーに最適だ。

その他にも、Intel SRTがサポートされていない点が挙げられるが、どうしてもスピードが欲しければSSDを使えば良いほか、非SRTなキャッシュ専用SSDも登場しており、困ることは少ないだろう。また、SATAポート数は他のチップセットが6Gbps×2に3Gbps×4となるのに対し、6Gbps×1に3Gbps×5と変則的だ。しかしこちらもSSDを1台程度で組むことを想定すれば、そこまで問題にはならないだろう。SSDを複数台搭載したり、RAIDを組んだりというユーザーには、素直にZ77マザーを選んだほうが良い。

さて、こうしたZ77との機能の違いに納得できれば、GA-B75M-D3Hの価格はかなり低価格だ。実売価格は7,000円前後であり、安価なCeleronやPentium等のCPUと組み合わせることで、がんばればトータル3万円クラス、そうでなくともかなりの激安PCが自作できる。とはいえ、ここまで安いと不安に思う方もいるだろう。しかし、GA-B75M-D3Hはそのあたりも手を抜いていない。Ultra Durable 4 Classic準拠の高品質部材に、BIOS由来の故障を防ぐDual BIOSも搭載、さらに3倍USBバスパワー電源など便利な機能も搭載している。安くて安心・便利と三拍子揃ったGA-B75M-D3HもGA-Z77-D3H同様、要チェックな製品だ。