ヤマダ電機とサイバーコインは29日、非常灯機能を備えた直管型LED照明「ハイブリッド LED EVERLUCE(エバルーチェ) ELTD-40HYB/WH」(以下、「ハイブリッド EVERLUCE」)の共同販売に関して提携したことを発表した。サイバーコインが生産を行い、ヤマダ電機が4月から法人向けに独占販売を行う。なお、受注生産となっており、価格の目安は19,800円程度(工事費別)となる見込みだ。
ハイブリッド EVERLUCEは、リチウムイオンバッテリーが内蔵された直管型LED照明。停電時に自動で400~800lm(ルーメン)の非常灯モードに移行し、2~12時間の点灯が可能となっている。
また、日常の使用時には、AC電源による点灯とバッテリー充電を同時に行う「モードA」で3時間稼働し、その後はバッテリーによる点灯を行う「モードB」で2時間稼働するため、省エネ・節電にも貢献。モードA時の消費電力は25Wで、モードB時は通電しないため消費電力は0Wとなる。「(25W×3時間+0W×2時間)÷5=15W」となり、ヤマダ電機によると「実質15Wというのは、一般的な同型のLEDの26Wという消費電力より省エネ効果が大きい」とのこと。
主な仕様は、口金がG13で、定格電圧が100~260V AC、消費電力は25W(点灯+充電時)、全光束が外部電源点灯時(モードA)で2,600lm、通常のバッテリー点灯時(モードB)で2,100lm、非常点灯時で400~800lmとなっている。色温度は5,000K、拡散領域は270度、設計寿命は50,000時間だ。
29日に行われた報道関係者向け発表会では、ヤマダ電機取締役専務執行役員法人事業本部本部長の栗原正明氏が登壇した。栗原氏は「昨年(2011年)以降、東日本大震災の影響で不安定な電力供給状況が続いている」と前置きした上で、「ハイブリッド EVERLUCEは省エネが求められる時代状況に適している」とコメント。また、「『改正省エネ法』や国連で2013年の制定が決議されている『水銀条約』により、水銀を用いる従来型の蛍光管は廃止される方向にある」と今回の製品の意義を強調した。
続いて登壇した、サイバーコインの野口宏和代表取締役は「従来の照明は、配線が破損すると消灯してしまう」と従来型照明が緊急時に稼働しない危険性を指摘。「非常用バッテリーを内蔵するハイブリッド EVERLUCEなら、本体自体が破損しなければ点灯する」と、バッテリー内蔵型の強みを述べた。ハイブリッド EVERLUCEは充放電可能な回数の目安が5,000回とのことで、同社の試算によると、年間に250日稼働するオフィスで1日2~3回の充放電を行った場合、「7~10年間使用できる」(野口氏)という。