複数のユーザーに管理者権限を設定

企業によってはサインアップ時に入力したユーザー以外に、複数の拠点で管理者を配置しなければならないこともあるだろう。

Office 365では複数のユーザーに管理者権限 を付与することが可能である。ポータルの「管理」→「ユーザー」から対象のユーザーを選択して権限の付与ができる。

図13 : ユーザーを指定して管理者権限を付与

マイナビ商事では複数の拠点があり、各拠点にOffice 365サポートの際に必要となるサービスリクエストの発行ができるユーザーを準備しておきたい。そこで、サポートを行うユーザーに対して「サービス管理者」の権限を付与する。こうすることで、必要となる操作に限定して権限を付与することができる。

サポートの形態とOffice 365の稼働状況の確認

最後に、問題が発生した場合のサポートについて確認をしておきたい。

Microsoft Office 365 for professionals and small businessesの場合はオンラインコミュニティを使用してサポートを受けることになるが、Microsoft Office 365 for midsize businesses and enterprisesではオンラインコミュニティの他に、サービスリクエストを無償で発行することができる。問題が発生した場合や設定が正常にできない場合などはサービスリクエストを発行してテクニカルサポートを受けるのがよいだろう。

図14 : サービスリクエスト画面

「サービスの正常性」からは各サービスの稼働状況を確認することができる。Office 365の各サービスの稼働状況を確認できるので、障害が発生した場合にクライアントの環境の問題なのか、Office 365で問題が発生しているのかの切り分けをすることが可能である。

図15 : サービスの状態確認画面

また、「計画済みメンテナンス」からはOffice 365のメンテナンスが計画されているかを確認するとことができるので、定期的にメンテナンス日を確認しておきたい。

図16 : メンテナンスの予定も確認できる

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今回はOffice 365全体の管理について説明した。Office 365ではポータルを使用することで様々な管理やサポートを受けることが可能である。また、PowerShellを使用してコマンドによる管理もできるので、ユーザー数が多い場合の一括操作や、バッチ実行による定期的なメンテナンスにも対応することができる。

なお、ポータルでは全体の管理だけではなく各機能(Exchange Online/SharePoint Online/Lync Online)の管理も行うことができる。次回はOffice 365の機能であるExchange Onlineの管理について確認してみたい。