【ご注意】2月3日現在、「OS X Lion アップデート 10.7.3」を適用したことによりすべてのアプリケーションがクラッシュするという現象が報告されています。原因が判明して対策がとられるまで、「OS X Lion アップデート 10.7.3」の適用を控えることをおすすめいたします。なお、アップデートを行う際に「OS X Lion 統合アップデート 10.7.3」を利用することでこのトラブルを回避できるとの報告もあがっています。詳細は2月3日公開の記事「OS X Lion 10.7.3適用で多数のクラッシュ報告 - 正式対応まで様子見を」をお読みください。
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アップルは2月1日付けで、OS X Lionの最新バージョン10.7.3へのアップデートを公開した。多言語サポートの強化、スリープからの復帰時のWi-Fi接続の不具合解消、Windowsファイル共有に関する互換性問題の解決などが行われている。サーバー向けアップデートも公開されている。
クライアント向けアップデート「OS X Lion アップデート 10.7.3」
クライアント版アップデートは、OS X Lion 10.7.2環境向けの「OS X Lion アップデート 10.7.3」と、それ以前のOS X Lion 10.7のすべてのアップデートを含む「OS X Lion 統合アップデート 10.7.3」が用意される。Webサイトから入手する場合のファイルサイズは、「OS X Lion アップデート 10.7.3」が997.01MB、「OS X Lion 統合アップデート 10.7.3」が1.2GB。
このアップデートに含まれる修正内容は以下のとおり。
- カタロニア語、クロアチア語、ギリシャ語、ヘブライ語、ルーマニア語、スロバキア語、タイ語、ウクライナ語の言語サポートを追加
- スマートカードを使ってOS Xにログインする際の問題を解決
- Windowsファイル共有に関する互換性問題を解決
- マークアップを使用したMicrosoft Word文書の印刷に関する問題を解決
- ATIグラフィックスを搭載した初期のiMacにおけるスリープからの復帰後のグラフィックパフォーマンスの問題を解決
- スリープからの復帰時のWi-Fi接続の問題を解消
- ワイヤレスネットワークへの接続前のSafari起動に関する問題を解決
- ディレクトリサービスにおける認証の問題を解決
- デジタルカメラRAWサポートの拡張(「デジタルカメラ RAW 互換性アップデート 3.9」に相当)
サーバー向けアップデート「OS X Lion Server v10.7.3 アップデート」
サーバー版アップデートは、OS X Lion Server 10.7.2環境向けの「OS X Lion Server v10.7.3 アップデート」が1GB、それ以前のOS X Lion 10.7のすべてのアップデートを含む「OS X Lion Server v10.7.3 統合アップデート」が1.34GB。安定性・互換性・移行・セキュリティを強化する一般的な修正のほか、以下のサービス・アプリケーションの改善が含まれる。
- Serverアプリケーションの"ファイル共有"パネル
接続中のユーザの数の表示/接続中のユーザの一覧表示/特定のAFPユーザにメッセージを送信して接続解除/特定のAFPユーザへのメッセージの送信/AFPユーザへのログインメッセージの設定/高度なACL制御へのアクセス Serverアプリケーションの"VPN"パネル
有効にするL2TPプロトコルまたはL2TPおよびPPTPプロトコルの選択/L2TPとPPTP間のアドレス範囲の共有(PPTPが有効な場合)/VPNクライアントに提供するDNSネームサーバアドレスおよびドメイン名の構成/L2TPまたはPPTP設定を構成プロファイルとして保存する際のオプションServerアプリケーションの"Web"パネル
.htaccessオーバーライドの有効化/Webサイトのドメイン名の編集/複数のドメインを1つのWebサイトにマップ/リダイレクトとエイリアスの構成/カスタムインデックスファイルの指定/個々のWebサイト用のSSL証明書の選択Wikiサーバ
iOS 5以降を実行中のiPadからのWikiページ編集のサポート/Active Directoryグループのサポート/特定の時間帯の信頼性の向上/管理者指定のカスタムタグ・プロトコル・インラインスタイルホワイトリストのサポートの改善プロファイルマネージャ
iOSクライアントのExchange・メール・制限ペイロードのアップデート/OSXクライアントのDockペイロードのアップデート/パフォーマンスの向上/VPNペイロードにiOSクライアントとOSXクライアント両方の使用を許可/外部アカウントのホームフォルダの場所のサポート/エンタープライズアプリケーション管理のためのサポートを改善
また、以下のような修正も含まれる。
- 空いている時間に行われる会議に対するiCalサーバの自動承認
- ディレクトリユーティリティによるOpen Directoryサーバへの認証されたディレクトリバインド
- Open Directoryの複製の設定についての信頼性の向上
- Podcast Publisherを使用してActive Directoryサーバにバインドする際の正確なPodcastの作成
- ServerアプリケーションでIMAP/POPとSMTPに使用するさまざまな証明書のサポートの改善
- Serverアプリケーションのログ検索の改善
- Internet Explorer 9を使用する際のWebパスワードのリセットのサポート