テスト機材&テスト環境
では実際に届いた評価機材をご紹介する。見かけは従来のRadeon HDシリーズの流れを汲むものだが、赤のプラスチックの色が材質変更のためかややピンクかかって見えるのがちょっと違うところ(Photo14,15)。ちなみに分解厳禁ということでこれはAMDの提供による写真であるが、GPUとメモリを完全に覆う、かなり大型のヒートシンクが装着されている(Photo16)。このためだろうか、裏面は従来Radeon HD 5000/6000シリーズで利用されていたカバーが無い(Photo17)にも関わらず、ボード重量は1012g(実測値)とついに1Kgの大台を突破した。ちなみに基板単体の長さは265mm、カバーを含んだ長さは278mm(いずれも実測値)となっている。バックパネル側はDVI+HDMI+Mini DisplayPort×2という構成になった(Photo18)。ちなみにGPU-ZとCCC(Catalyst Control Center)による表示はこんな具合だった(Photo19,20)。
Photo14: このアングルだと、デザインをちゃんと判っていないと従来製品と見分けがつきにくい。 |
Photo15: これまでのダミーの大きな開口部は姿を消した。このエッジが最大の特徴かもしれない。電源は6pin+8pin。 |
Photo17: パーツ配置がよく判る裏面。GDDR5が12個搭載されているのがわかる。 |
Photo18: DVIを1つに減らしたことで、ほぼブラケットの幅一杯の排気口を設けることが可能になったとしている。 |
さて、それではテスト環境を……という話であるが、今回は競合製品としてNVIDIAのGeForce GTX 580とAMDのRadeon HD 6970を用意した。ただGeForce GTX 580はリファレンス品が入手できたが、Radeon HD 6970の方はリファレンスが間に合わず、ASUSTeKよりEAH6970 DCII/2DI4S/2GD5を借用してテストを行ったので簡単にご紹介したい(Photo21~25)。ちなみにEAH6970 DCII/2DI4S/2GD5は若干ながらオーバークロック製品(コアクロックが880MHz→890MHz)ではあるが、この程度であれば性能や消費電力に極端な差が見られることは無かろうと判断し、特にCCCでコアクロックを変更したりせずにそのまま利用している。
Photo21: 3スロット厚が迫力のEAH6970 DCII/2DI4S/2GD5。店頭価格は平均3万6000円弱といったあたりで販売されている。 |
Photo22: 大径ファン×2が非常に目立つが、その分騒音はリファレンスデザインよりやや低めに感じる。電源コネクタは8pin×2。 |
その他のテスト環境は表2に示した通りである。
■表2 | |||
CPU | Core i7-2600K | ||
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M/B | ASUSTeK P8Z68-V PRO | ||
BIOS | BIOS Version 0902 | ||
Driver | Intel INF Driver 9.2.0.1022 | ||
Memory | DDR3-1600 CL9 4GB×2 | ||
Graphics | NVIDIA GeForce GTX 580 1.5GB Reference | ASUSTeK EAH6970 DCII/2DI4S/2GD5 (RADEON HD 6970 2GB) |
AMD RADEON HD 7970 Reference |
Driver | GeForce 285.62 Driver | Catalyst 11.12 | AMD_Radeon_HD7900_Win7_64_Dec20 |
HDD |
HGST Deskstar HDP725050GLA360 500GB×2 (RAID0, NTFS) Intel Rapid Storage Technology Driver V10.6.0.1002 |
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OS |
Windows 7 Ultimate 64bit+Service Pack 1 日本語版 .NET CLR 2.0.50727 Java 1.6.0_27 / Runtime 20.2-b06 |
ベンチマーク結果
それでは順にベンチマーク結果をご紹介したい。なお、以下グラフにおける表記は、
GeForce GTX 580 : GeForce GTX 580リファレンス
Radeon HD 6970 : EAH6970 DCII/2DI4S/2GD5
Radeon HD 7970 : Radeon HD 7970リファレンス
となっている。