世の中にはすごい人もいるもので、たとえば、2ちゃんねるに1日何回書き込んだかが分かるサイト「必死チェッカーもどき」を見てみると、2011年11月27日の1位だった人物は、1日に2,601回も2ちゃんねるに書き込みをしている。

0時台から10時台までぶっ続けで書き続け、11時台から15時台までは休み、その後16時台から21時台までさらに書き続けている。私はここまでのガッツはないものの、こういった方々が日本中にいることは、目の疲れから労働効率が落ち、さらには首や肩のコリにつながり、ひいてはGDPの低下につながるゆゆしき事態である!

とはいっても、かつて鉛筆と紙がなくては仕事ができなかった時代と同様に、今はモニターなしでは仕事もできない時代であり、我々はモニターとちゃんと共生する必要がある。となれば、目の疲労をもたらすブルーライト低減というものが、生産性向上と明るい日本の未来には必要なのだろう。

ブルーライトを減らすメガネ

JINS PC

そんな中、「このネット中毒野郎、お前、このメガネ使ってくれ」と私は「JINS PC」というメガネを渡された。かつてプロ野球のイチロー選手が愛用していたサングラスもブルーライトをカットするレンズを使っていたが、「そりゃぁ、年俸1,800万ドルのイチローだから買えるんでしょ」と思うなかれ。JINS PCの値段は3,990円のみ(現在は"度なし"のみで販売)。

また、JINSのメガネはフレーム+レンズ+ケースの一式が4,990円からあり、レンズはどんな度数でも0円である。プロゴルファーの宮本勝昌さんや、日本自転車競技連盟も採用しているというスポーツ用高機能サングラスであっても、7,990円からの価格設定。これなら、しがないライターの私にも買えるということだ。

JINS PCを着用前後の目の疲労については、男女22人を対象に調査したフリッカーテスト(*)のデータがある。実験前後のフリッカー値は、JINS PCの非着用グループが「42.65Hz」→「38.95Hz」(3.70Hz低下)、着用グループが「42.05Hz」→「40.45Hz」(1.60Hz低下)と、JINS PCを着用したグループのほうがフリッカー値の低下が小さい。つまり、JINS PCの着用グループは、光の点滅を見分ける視神経機能の落ち込みが小さく、眼精疲労の蓄積も小さいということになる。また、「ピントが合わせにくい」「光がギラギラ」「文字がちかちか」といった自覚症状も緩和できたようだ。

(*)フリッカーテスト
フリッカーテストは、早いスピードで点滅する光の点滅を見分ける能力(フリッカー値)を測定し、視神経の機能などを診断。VDT(Visual Display Terminal)作業などによる眼精疲労により、この数値が低下することが報告されており、このような眼の疲れを調べる研究に利用されている。

日本マイクロソフトで行われたJINS PCの実験風景

もう1つ、日本マイクロソフトでも、実際のオフィス環境におけるJINS PCの効果実験が行われている。約500名の日本マイクロソフトの社員が参加し、約2週間、JINS PCを使ったり使わなかったりしつつ、目や身体の状態を自己評価。アンケートの集計結果によると、「ピントが合わない」「文字がにじむ」「モニターがギラギラ見える」「周りの奥が痛い」「光がまぶしい」など、ディスプレイ作業と眼精疲労の相関性が高いと思われる各項目において、統計的にも有意な改善傾向が確認されたそうだ(実験結果の詳細がPDFファイルで公開されている : http://www.minamiaoyama.or.jp/bluelight/03.htm)。

というわけで、いくらPCを見ても稼げない私は、せいぜい目を疲れさせないことが必要なので、モニターが発するブルーライトを減らし、労働時間を短縮させて時給を上げ、少しは余暇の時間を増やそうと思うのである。

……次回に続く

シリーズ後編となる
【 1日12時間ネット見続け男 - 目の疲れカットするメガネで仕事効率上昇 】
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