富士フイルムは24日、デジタルカメラ「FUJIFILM X-S1」を発表した。発売は12月7日で、価格はオープン。推定市場価格は8万円前後となる見込みだ。
「X」シリーズは、レンズ一体型のデジタルカメラとしては大型のイメージセンサーや、専用設計の高級レンズを採用する点が特徴のラインナップ。X-S1は2/3型EXR CMOSセンサーと、焦点距離24~624mm(35mmフィルム換算時)の26倍ズームレンズを搭載するモデルで、10月5日に開発発表がされていた。なお、有効画素数は1,200万画素で、1,920×1,80ドット(フルHD)の動画撮影も可能だ。
光学性能が高い12群17枚のガラスレンズを採用し、画像周辺部まで解像感の高い画像を実現する。開放F値もF2.8-F5.6と、超望遠が可能なタイプの機種としては明るいレンズを採用。なお、光学ズームはマニュアル方式になっており、鏡筒内部に金属を採用する構造によりスムーズかつ微妙なコントロールが行える。
望遠撮影時に多発する手ブレ対策としては、新開発のレンズシフト式手ブレ補正機構を搭載した。シフトレンズの軽量化でより効果的に手ブレを補正できる。さらに、手ブレを抑えるように脇をしめて撮影する際に便利な電子ビューファインダーも装備。サイズ・表示画素数は0.47型・144万ドットとなっている。
外観面では、モードダイヤルとコマンドダイヤルの製造アルミ削り出し工法を採用するほか、ボディ全体にラバー調コーティングを施した。これにより、操作時の手の引っ掛かりなど操作面の向上が図られるとともに、高級感が演出されている。
なお、EXR CMOSセンサー搭載機として同社独自の撮像方式切り替え(「高感度・低ノイズ優先」「ダイナミックレンジ優先」「高解像度優先」)や、全99パターンの撮影条件に応じた最適設定の適用などの機能も搭載する。
その他の仕様は次の通り。対応感度はISO100~ISO12800で、背面モニターは3型・約46万ドット液晶、記録媒体はSD/SDHC/SDXCカードのほか、本体の内蔵メモリ(約26MB)も利用可能。電源はリチウムイオン充電池で、撮影可能枚数は撮影モード「AUTO」時で約460枚、電子ビューファインダー利用時で約500枚(ともにCIPA準拠)だ。サイズはW135×D149×H107mm、重量は本体のみで約905g、バッテリーとSDカードを含む状態で約945gとなっている。