ドコモショップスタッフ応対コンテスト2011(関東・甲信越大会)の様子

NTTドコモは8日、東京国際フォーラムにて「ドコモショップスタッフ応対コンテスト~マイスター・オブ・ザ・イヤー2011~(関東・甲信越大会)」を開催した。同コンテストは全国にあるドコモショップ店員の接客スキルを審査するもので、予選通過者が鍛えられた接客の技を舞台上で披露した。

今回の大会は関東・甲信越を所管するドコモショップ従業員が対象。13支店を勝ち抜いてきた代表者13名でグランプリが争われた。ちなみにグランプリ受賞者は2012年2月に開催される第3回全国大会の出場権を得られる。

会場は各支店の社員などで埋まり、熱気に包まれていた

冒頭、登壇した同社取締役常務執行役員の田中隆氏は「大会の経験を通じて、そして大会後の懇親会で意見の交換などをして、さらに良い接客ができるようになって欲しい」と挨拶した。また、同社代表取締役社長山田隆持氏はメッセージVTRの中で「今年度、ドコモではスマートフォンのラインナップの強化とiモードのスマートフォンへの導入などにより、スマートフォンユーザーの満足度の向上を目指している。そのため、スタッフにはこれまで以上に幅広い商品知識と応対スキルが求められる。この大会を良い勉強の場にして、接客スキルの強化につなげて欲しい」とコメントした。

登壇する田中氏(写真左)とVTRで来場者にメッセージを伝える山田社長

コンテストの内容は、ひとり12分間の持ち時間を使ってショップに来店したユーザーの接客を披露するものだった。審査ポイントは「お出迎え」「状況・ニーズ把握」「説明と提案」など12項目に細かく分類されており、採点は支店長級のスタッフによって行われた。「お客様設定」には典型的な以下の4パターンが用意されており、"スマートフォン時代"に合わせた応対力が求められた。

パターン1は、「ソフトバンクのiPhone 3GユーザーがソフトバンクのiPhone 4Sに機種変更するか、ドコモのスマートフォンに乗り換えるかで悩んでいる」という設定。ユーザーの利用状況、ライフスタイルを丁寧にヒアリングしていった後で、iPhoneは1機種のみだがドコモのAndroidスマートフォンは様々なメーカーから発売されていて色も形状も豊富に揃っていること、ワンセグやおサイフケータイといったiPhoneにはない機能があること、セキュリティソフトは、有料で提供されている場合もあると聞いているがドコモでは無料だということなどをアナウンスし、ドコモのスマートフォンの優位性を説明。その上でGALAXY S II SC-02CとXperia acro SO-02Cの端末紹介につなげていた。審査員からは「紹介機種を敢えて2機種に絞ったのが具体的で良い。お客様が安心して相談できる環境が整っていると感じた」との声があがった。

編集部追記(2011年11月10日)
記事初出時 本事内で、イベント内での出場スタッフの発言で「ソフトバンクではセキュリティソフトが315円で提供されている」由の記述していました。該当するアプリケーションはSoftBankピックアップで紹介されております『スマートセキュリティ powerd by McAfee』のことでした。同発言については、「同じアプリがドコモでは無料で利用できる」ということを強調するために上記の発言の記述をしたものですが、「ソフトバンクユーザーは必ず加入しなければならない」という誤解を生みかねない、説明が不足した内容となっていました。

NTTドコモ広報部とAndroWire編集部との間で行なった事実確認の結果、正しくは、ソフトバンクの端末向けには「ドコモ同等のセキュリティソフトは有料(315円)で提供されている場合があること」「ドコモとしては、アンドロイド端末向けには、あんしんスキャンを無料で提供中であること」から、現在の記事内の記述(セキュリティソフトは、有料で提供されている場合もあると聞いている)に書き換えさせていただきました。

舞台上で行われる模擬接客(写真左)の後には、審査員からひとこと講評が贈られる

パターン2は「現在iモードを使用していて、ドコモのスマートフォンへの機種変更を検討している」という設定。仕事のスケジュール管理をフィーチャーフォンで行なっており、そのほかiチャネルで天気予報を見たり、iモードでグルメやファッションのチェックをしているというユーザーの応対事例だった。スマートフォンに不慣れなユーザーのために「iモードは全てが揃っている定食のようなもの。スマートフォンは好きなものを好きなだけ食べられるバイキングのようなもの」と身近なもので例えた後で、スマートフォンなら会社のPCとスケジュールの同期ができる点、外出先でオフィスファイルの編集ができる点などを説明。MEDIAS WP N-06Cの紹介のほかに、タブレット機とiモード機との2台持ちスタイルなどを提案していた。審査員からは「お客様のニーズをうまく引き出しており、機種の紹介でも幅広い提案ができていた」と高評価だった。

会場では、同じ支店の店員が代表者を応援する姿も見られた(写真右)

パターン3は「スマートフォンで電源が再起動する不具合が発生してしまった」という設定。問診票で問題点がないかチェックし、ドコモあんしんスキャンでウイルスのチェックも実施。異常がないことを確認した上で使い方のアドバイスとして、キャッシュの消去の仕方やアプリの相互干渉などについて説明していた。パターン4は「以前iPhone 3GSを使っていたが、ドコモのスマートフォンにしてから電池が持たなくなった」とユーザーが相談に来たという設定。アプリを終了させるときにホームボタンを常用しており、そのため複数のアプリが立ち上がったままになっていたというiPhone 3GSからの乗り換えユーザーが陥りがちな問題点を指摘し、アプリはバックキーで終了させるように説明。そのほか、初期設定でonになっている海外利用設定をoffにすることを提案し、省エネモードの紹介なども行なっていた。

パターン3、4に関しては審査員から「アフターケアの需要は今後ますます高まってくる。不具合などで困っているときは原因を一緒に考えようとする努力が求められるが、共感のもてる対応で素晴らしかった」とのコメントが寄せられていた。

ちなみに今回、この関東・甲信越大会でグランプリに輝いたのは丸の内支店 ドコモショップ竹の塚店の山口知美さんだった。山口さんは来年2月に開催される全国大会において、全国で3万人を超えるドコモショップ店員の接客の頂点を目指すことになる。

(提供:AndroWire編集部)