ソニーは、ブラビアの2011年春モデル4シリーズ、8機種を発表した。3Dトランスミッターを内蔵しており、3Dグラスを追加するだけで、3D映像を楽しむことができる。また、HX720シリーズ以外は、無線LANも内蔵している。

16倍速相当の表示を実現しているHX920シリーズ

「KDL-55HX920」とサウンドバースタンド「SU-B551S」

新シリーズの特徴となっているのが、新映像エンジン「X-Reality PRO」。同エンジンは、X-Realityと新開発したXCA7を組み合わせたもの。従来のX-Realityでは、超解像処理が1フレーム内で行われていたが、X-Reality PROでは、前後のフレームの映像を解析する。また、X-Reality PROでは、新たにデータベース型超解像技術も採用。超解像処理を行う際に、X-Reality PROが持っているデータベースの映像を参照することで、よりシーンにマッチした出力を作り出すことが可能となっている。データベースは、HD映像/SD映像/SD映像をアップコンバートしたもの/低解像SD映像/IPTVなど、入力ソースごとに用意されている。

左「X-Reality」 右「XCA7」

「X-Reality PRO」 複数枚パターン検出処理

データベース型複数枚超解像技術

倍速駆動のモーションフローにも改良が加えられた。ブラビアでは、従来より、4倍速の表示を行うモーションフロープロ240Hzなどが採用されてきた。新モデルでも、パネル自体は4倍速だが(NX720シリーズは倍速)、これにLEDのオン/オフを組み込むことで、1フレームの表示時間を短縮。HX920シリーズでは映像の表示時間を1/960秒に、HX820/720シリーズでは1/480秒とし、それぞれ、16倍速/8倍速相当の表示を実現している。

表示速度の向上により、3D表示能力も強化。また、HX920シリーズでは、バックライト用のLEDに、インテリジェントピークLEDを採用。同LEDは、フレームの書き換え時など、バックライトが消えているときに使用しなかった分の電力を点灯時に上乗せして明るさをブーストするというもの。より高輝度な発光によって、1/960秒という表示時間でも、明るい映像を実現している。

従来パネルとオプティコントラストパネルの違い

インテリジェントピークLED動作イメージ

インテリジェントピークLED効果イメージ

4倍速駆動、倍速駆動イメージ

モーションフローXR960イメージ

ネットワーク機能は、新たにソーシャルネットワークサービスのFacebook、ニコニコ実況、ポケットチャンネルへ対応。これらの機能は、アプリキャスト上から利用可能だ。ニコニコ実況は、放送中のテレビ番組につけられたコメントをリアルタイムに表示するもので、ポケットチャンネルは、テレビで紹介されたレストランや観光地などの情報を表示するというもの。また、同社が展開するビデオ配信サービス「Qriocity」での3Dコンテンツの配信も開始される(4月下旬予定)。3Dコンテンツに対応するのは、昨年以降に発売されたブラビアネットチャンネル対応機。

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ニコニコ実況

シリーズ名 型番 発売日 価格 推定小売価格
HX920シリーズ KDL-55HX920 4月下旬 オープン 43万円前後
KDL-46HX920 35万円前後
HX820シリーズ KDL-55HX820 37万円前後
KDL-46HX820 29万円前後
HX720シリーズ KDL-46HX720 27万円前後
KDL-40HX720 21万円前後
NX720シリーズ KDL-46NX720 27万円前後
KDL-40NX720 21万円前後