図2 Avira Premium Security SuiteとAvira AntiVir Premiumのダウンロードページ

アビラは、同社のセキュリティ対策ソフトの最新版となるAvira AntiVirバージョン10をリリースした。Avira AntiVirといえば、個人の使用に関しては、無償のPersonal版も提供されており、すでに利用しているユーザーも少なくない。また、AV-Comparatives(オーストリアの第三者機関)が行うテストでも好成績をあげている。

これらにより、高い検出能力と無償のセキュリティ対策ソフトとしても有名なところである。バージョン10の製品ラインナップは、以下の通りである。

Avira Premium Security Suit

PC1台対応版(5,000円/1年間、8,500円/2年間、12,500円/3年間)
PC3台対応版(9,000円/1年間、14,000円/2年間、21,000円/3年間)

Avira AntiVir Premium

PC1台対応版(3,500円/1年間、5,500円/2年間、7,500円/3年間)
PC3台対応版(7,000円/1年間、11,000円/2年間、15,000円/3年間)

Avira AntiVir Personal

無償



いずれもダウンロード版のみの提供となる。Avira Premium Security SuiteとAvira AntiVir Premiumに機能の違いは、図2にもあるようにアンチボット、アンチスパム、ファイアーウォール、ペアレンタルコントロールなどの機能の有無となる。対応OSは、Windows XP(SP2)、Vista(SP1)、7で、32ビット/64ビットのいずれにも対応する。システム要件は、それぞれのOSが動作する環境であれば問題ない。

Avira AntiVirバージョン10の新機能

Avira AntiVirバージョン10では、次のような新機能や機能強化が図られた。

  • ウイルスの振る舞いパターンからウイルスを検出するAvira AntiVir ProActiv機能を新たに搭載
  • ユーザーで構成されるAvira AntiVir ProActivコミュニティを通じ、報告された新種のウイルス情報をパターンファイルで共有し、セキュリティをさらに強化
  • レジストリデータおよび感染ファイルのGeneric Repair(自動修復機能)を追加
  • インストール時間の短縮、ユーザーインタフェースの改善、ワンクリック駆除機能を備えたスライドアップによるウイルス情報の通知を採用
  • ペアレンタルコントロール機能にインターネット利用時間の制御機能を追加(Avira Premium Security Suiteのみ)

Avira AntiVir ProActiv機能は、これまでのウイルスパターンによる既知のウイルス検出やヒューリスティックスキャン検出では、対応しにくい不審なプログラムなどにも対応可能となる。そして、Avira AntiVir ProActivには、「Avira AntiVir ProActivコミュニティ」と呼ばれるクラウド型の機能を備えている点にも注目したい。ウイルスかどうか判定不可能な不審なファイルが発見されると、このファイルがProActivコミュニティに参加しているユーザーから自動的にAviraデータセンターへ送られる。

送られた不審なファイルはAviraウイルスラボで分析され、マルウェアと判断された場合は、パターンファイルが作成されクラウド経由で共有される。より迅速に新種ウイルスの脅威への対策が行われる。このファイル転送の際に、個人情報は一切送られることはないとのことだ。また、Generic Repair(自動修復機能)は、不審なファイルが検出された後、残りのデータを検索し、PCに被害を与える恐れのある痕跡をハードディスクやレジストリから除去する機能である。

Avira AntiVirバージョン10のインストール

では、Avira AntiVirバージョン10を使ってみよう。今回は、最上位のAvira Premium Security Suiteを使用した。図2から所定の手続きを行い、Avira Premium Security Suiteのインストールファイルをダウンロードする。ダブルクリックでセットアップを起動すると、図3のようなダイアログが表示される。

図3 セットアップが表示する注意

Windows Defenderを無効にするように推奨されている(あらかじめ無効になっていると表示されない)。Vistaの場合は、スタートメニューの[すべてのプログラム]から起動すればよい(図4)。

図4 Vistaのすべてのプログラム

7の場合は、コントロールパネルを開き、右上にある表示方法から「大きいアイコン」を選択する。こうすると、Windows Defenderのアイコンが表示されるようになる(図5)。

図5 コントロールパネルの表示方法の変更

図3の指示に従い、設定を行う(図6)。

図6 7で、Windows Defenderを無効に([このプログラムを使用する]のチェックを外す)

図3で[OK]をクリックすると、セットアップが開始される(図7)

図7 Avira AntiVirのセットアップ

セットアップは特に難しいことはない。画面の指示を確認しながら進めよう。途中、図8のAntiVir ProActiveコミュニティへの参加の確認が出る。

図8 AntiVir ProActiveコミュニティ

上述したように、コミュニティに参加することで、より安全性が高められる。ぜひ、参加していただきたい。また、購入の際に登録したメールアドレスにアクティブ化キーが送信されているので、そちらも入力する(図9)。

図9 ライセンスウィザード

図10が表示されたら、インストールは完了である。PCの再起動を行おう。

図10 インストールの完了

再起動後、アップデートが行われる(図11)。

図11 Avira AntiVirのアップデート

ついで、簡易スキャンが行われる(図12)。

図12 簡易スキャン

ウイルスなどが検出されなければ、図13のようになる。

図13 スキャン結果

以上で、完了である。最後にWindows Defenderを有効にしておこう。