カシオ計算機は19日、デジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」シリーズの新製品として、HDR技術を駆使した芸術的な写真が撮れる「EX-ZR10」を発表した。発売は11月26日を予定している。価格はオープンで、推定市場価格は4万円前後。

EX-ZR10は、高速撮影機能と高速画像処理を融合させた新エンジン「EXILIM ENGINE HS」と、高感度1,200万画素裏面CMOSセンサーを搭載したハイスピードカメラ。高速連写性能を活かして、「撮る、見る、記録する」というカメラ性能を大幅に向上させている。

9月にドイツで開催された「photokina 2010」でお披露目された「EX-ZR10」。HDR技術を使いアート作品のような写真が撮影できる

また、露出の異なる連写画像を合成して、ダイナミックレンジを広くした画像の記録が行えるHDR(ハイダイナミックレンジ)機能を装備。これにより、白飛びや黒つぶれを抑えて、明るいところから暗いところまで鮮明に再現した写真を撮影することができる。

さらにHDR技術により、"アート作品"のような写真を創り出す「HDR アート」機能も搭載。同機能では、カメラが被写体を解析して、局所的にコントラストや彩度の強弱をコントロールすることで、PCソフトで加工したような芸術的な画像作成をワンシャッターで実現するという。

背面には、約46万ドット(960x480)の3.0型TFTカラー液晶(高性能クリア液晶)を搭載した

このほか、広角28mmからの光学7倍ズームレンズに加えて、複数枚の画像情報を合成する「プレミアムズーム(マルチ超解像)」によって14倍相当まで劣化を抑えたズーム性能を実現。最大40枚/秒の超高速連写や、シャッターを押すだけで画像解析により美しい写真が撮れる「プレミアムオート」、360度のパノラマ画像を簡単に作成できる「スライドパノラマ」、フルHDムービー(H.264)やスローモーションが撮れるハイスピードムービー(最大480fps)など多彩な撮影機能を搭載する。

本体サイズは101.9(W)×58.7(H)×27.4(D)mmで、重さは約149g(電池およびメモリーカードを除く)。CIPA規格準拠の撮影枚数は約290枚。本体色はシルバーとブラックの2色を用意する。