今回はScanSnapとEvernoteの組み合わせでレビューしたが、N-TRANSFERはエプソンの「カラリオ」シリーズにも対応しており、PM-A890/A950などをサポートしている。カラリオにはプリンタ機能もあるので、N-TRANSFERに接続してしまうと通常のプリンタが使えなくなると思うかもしれないが、N-TRANSFERにはプリンタサーバー的な機能も備わっている。
これは、N-TRANSFERに接続したUSB機器をほかのPCから共有する「USB TRANSFER」機能を利用することで、家庭内LANに接続したPCから共有プリンタなどとして使えるというものだ。これは、付属ソフト「SX Virtual Link」を使ったときだけ、接続したUSB機器を使えるようになるという仕組み。普段はスキャナでデータをアップロード、必要なときはプリンタとして使うという使い分けができる。しかも、無線LANルーターに接続して使えば、家庭内のどのPCからも、ワイヤレスで印刷を行えるようになるので、いちいちプリンタに接続したPCから印刷する必要がなくなるというわけだ。
ほかにも、2台のN-TRANSFERを用意して、一方にUSBメモリやUSB接続のカードリーダー、デジタルカメラといった機器を接続し、その中にある画像などのデータをもう一方のN-TRANSFERに対してP2Pで送信するという機能も備えている。1ファイル500MBまでのデータを、容量を気にすることなく送信できるので、大量のファイル送受信も楽に行える。
このように、N-TRANSFERはスキャナをさらに有効活用できるだけでなく、インターネットをさらに活用する機能を提供してくれる。スキャナとEvernoteの組み合わせだけでも十分に便利な製品に仕上がっている。
■試用機の仕様 | |
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N-TRANSFER | |
10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T | |
USB 2.0×2(うち1つは通信用USBメモリが使用) | |
12 | |
60(W)×95(D)×28(H)mm(突起物含まず)/約98g(本体+USBメモリ) | |
ACアダプタ、LANケーブル、USBケーブル、USBメモリ(通信用)、CD-ROM、セットアップガイド | |
7,350円 |