スペイン連邦裁判所は9月23日(現地時間)、米Googleの動画共有サービス「YouTube」に自社が著作権を所有するコンテンツが掲載されているのはYouTubeの責任だとする地元TV局の訴えに対し、「YouTubeには責任なし」との判決を出した。Google側は「インターネットの勝利」と賞賛している。

スペインのTV放送局Gestevision Telecincoは、YouTubeに許可なく自社コンテンツが掲載されている問題について、Google/YouTubeに責任があるとして訴えていた。

裁判所はこの日、YouTubeはコンテンツ所有者に削除ツールを提供しているとして、YouTube側の責任を否定した。

今回の判決について、特定のコンテンツが認可されてホスティングされているのかどうかを知るのはYouTubeのようなサービス提供者ではなくコンテンツ所有者が適しており、YouTubeのようなWebサイトはコンテンツ所有者が申し出た際に認可されていないコンテンツを削除することに責任がある、とする欧州法に准ずるものとGoogleは記している。

Googleによると、YouTubeには毎日24時間分以上の動画が新たに投稿されているという。YouTubeやTwitterなどのサービスが掲載される動画、写真、テキストなどをすべて検閲しなければならないとすれば、サービスは停止してしまうとGoogleは主張する。同時に、YouTubeのようなWebサイトはアーティストに新しい活動の場を提供しており、ユーザーは豊富なコンテンツにアクセスできると自社のポジションを強調している。