さて、昨今の据え置き型多機能モデルにおけるプリンタ事情においては、リビングにおいても違和感のない、他の家電とマッチする高級志向のデザインというのもトレンドのひとつだ。

「EP-803A」でも、置き場所を意識した薄型かつ上品なブラックボディを採用している。この辺は前モデルを踏襲しているが、同時にホワイトモデル「EP-803AW」を用意しているのが前モデルと違うところだ。

ホワイトモデルの「EP-803AW」。後述するオプションの両面印刷ユニットにもホワイト版が用意されている

今やパソコンは一部の限られた人が扱う道具ではなく、一家に一台、もしくは個人用パソコンと家族用パソコンといったように複数台用意する時代だろう。パソコンは特別なモノではなく、家電としての地位を築いたというわけだ。従って、その周辺機器たるプリンタも個室ではなく、リビングなどの共同スペースに置かれる製品となった。そう考えたとき、選択肢がブラックのみというのはいただけない。

冷蔵庫を初めてとして、炊飯器や洗濯機など"家電"を象徴するのは"ホワイト"だ。確かに、艶のあるブラックは美しいが、調和を考えた場合、ブラックだけというのは少々強引過ぎる。そんなことを考えたかどうかはさておき、今回の「カラリオ」ラインアップではメインストリーム機がブラックの「EP-803A」とホワイトの「EP-803AW」という2色で展開される。これも家庭用メインストリームというポジショニングとターゲッティングを考慮した戦略なのだろう。