ラネクシーは8月25日、データ保護や運用管理、復元までを統合的に実現するソリューション「Cofio AIMstor」(開発はCofio Software社)を9月より販売開始すると発表した。

「Cofio AIMstor」は、データ管理について、バックアップから保全、コンプライアンス対応、復元といった機能を単一のソリューションとして実現できることが特徴。ツールの選択や管理といった側面における現状のIT管理における複雑さからの解放が製品の主なコンセプトとなっている。

「Cofio AIMstor」の構成

製品発表に際して同社代表取締役社長 二瓶孝二氏は「リーマンショック以降、ストレージ市場は落ち込んでおり、現在もなお停滞している状況ではあるが、中堅中小企業においては、災害対策や事業継続性に関連したIT投資が活発になりつつある」と説明。このような背景を踏まえ、100~1,000人規模の環境を主なターゲットとして位置付けて同ソリューションを市場投入する考えを示した。

同社はイメージバックアップを実現するAcronisシリーズ製品を販売しているが、「Cofio AIMstor」が加わることでファイルバックアップ市場にも参入する形となる。

「Cofio AIMstor」の最大の特徴は、「ホワイトボードに描くように操作できる」(二瓶氏)とされる、統合管理ツール「ワークフローユーザーインターフェース(WUI)」にある。

同ツールはウィザード形式ではなく「ポリシーベース」で作業を行うことが前提とされる。操作は、あらかじめ設定した「ポリシー」(「何に対してどのような操作を実行させるのか」の定義)を、バックアップ処理の対象(「ノード」と呼ぶ)に割り当てて設定をコンパイル(ポリシーをルールに変換)し、ノードに配布するという流れになる。

同ツールではCPUやディスクキャッシュ、ネットワークの状況を視覚的に確認できることも特徴とされており、リストアの際も環境の復元状況を"見える化"することも可能だ。

「ワークフローユーザーインターフェース(WUI)」(画面は設定した「ポリシー」をコンパイル(ルールに変換)している例

「Cofio AIMstor」には5種類のエディションが用意され、1~3台のサーバを前提とした「エントリープロダクト」と、5台~台数無制限のサーバを対象とした「エンタープライズプロダクト」に大別される。主な価格は下記の通り。

エントリープロダクト
AIMstor Single Server 4万8000円
AIMstor Starter Group 9万8000円

エンタープライズプロダクト
AIMstor Workgroup 22万円
AIMstor Data Center 64万円
AIMstor Enterprise 146万円

「Cofio AIMstor」のライセンス形態

なお、「Cofio AIMstor」はすべてのエディションにおいて重複排除機能が実装されている。

同ソリューションの発売は9月からとなるが、トライアル版の無償提供は開始されており、動作検証は可能となっている。

Cofio Software社の国内総販売代理店はノックスだが、製品の販売・サポートは原則的にラネクシーが担当する。