キヤノンは19日、コンパクトデジタルカメラ「IXY」シリーズの高機能に重点を置いたモデルとして、「IXY 50S」を9月上旬に発売すると発表した。価格はオープンで、推定市場価格は4万円前後。

「IXY」シリーズの新モデル「IXY 50S」。ボディカラーはブラウン、シルバー、ピンクの3色を用意

同製品は、プリズムをレンズ後方から退避させることで、空いた空間にレンズを収めることを可能にした「屈曲沈胴プリズム退避鏡筒方式」の採用により、奥行き22.3mmという薄型ボディに、同シリーズ初となる光学10倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ。

ノイズの発生が少ない高感度センサーと同社独自の映像エンジン「DIGIC 4」の組み合わせによる「HS SYSTEM」を搭載し、高感度と高画質を実現。同システムは、同感度であれば従来よりもノイズが少なくなり、ダイナミックレンジが拡大して明暗差の大きいシーンで白トビや黒ツブレを低減、オートモードでの最高感度がISO1600となり、暗い場所でも手ブレや被写体ぶれが軽減する、などの特徴を持つ。

また、1920×1080ピクセルのフルHD動画撮影も、同シリーズとしては初対応。本体に装備するHDMIミニコネクターを使い、大画面テレビにフルHD動画出力が行えるほか、動画撮影中に自動でシーンを判別し、21シーンの中から最適な処理を行う「こだわりムービー」も利用できる。さらに静止画では、28シーンを認識する「こだわりオート」にも対応した。

背面には約23万ドットの3.0型TFTカラーワイド液晶を採用

そのほか、240fpsで撮影した動画を30fpsで再生してスローモーションを楽しめる「ハイスピード動画」(解像度は320×240画素で音声なし)、強調したい部分を立体的に浮かび上がらせる「ジオラマ風」撮影、夜景撮影を手持ちで行ってもブレの少ない撮影が可能な「手持ち夜景」、連続撮影した5枚の写真からカメラが自動で最高の1枚を選択して残してくれる「ベストセレクト連写」、2.5メガで最高約8.8枚 / 秒の撮影が可能な「ハイスピード連写」、フル画素で最高約3.7枚 / 秒の撮影が行える連写機能などを搭載する。

撮像素子は有効約1,000万画素の1/2.3型高感度CMOSセンサー、レンズは35mm換算で36mm-360mmの光学10倍ズームレンズ(デジタルズームは4倍)を採用。記録メディアは、SD / SDHC / SDXC / MMC / MMCplus / HC MMCplusに対応。突起物を除いた本体サイズは101.3(W)mm×58.5(H)mm×22.3(D)mmで、バッテリーとメモリーカードを含めた重量は約190g。