もっさりしたIE8の新規タブ、原因はアドオン

IE8を使っていて、特にもっさりとした感じを受けるのがタブの生成だ。ほかのブラウザがサクサクとタブを生成するのと比べて、IE8のタブ生成は重い。しかも、ほかのアプリケーションをたくさんインストールするようになると、なぜかタブの生成がさらにもっさりと重くなる。これはIE8そのものというよりも、IE8にインストールされるアドオンに原因があるという。このあたりの話題がAdd-on Performance Part 1: Measuring Add-on Performance - IEBlogで説明されている。

説明によれば、IE8ユーザの95%以上が少なくとも1つ以上のアドオンをインストールしており、平均で9のアドオンがインストールされていることになるという。IE8のアドオンは新しくタブが生成されるごとに初期化される。初期化にかかる時間はつまりそのアドオンの読み込み時間そのものだという。つまり、タブを新規作成するごとに平均9のアドオンが読み込まれることになる。

遅いと感じるかそうでないかの分かれ目は0.2秒だという説明もある。つまり、アクティブにロードされるアドオンのすべての読み込み時間が0.2秒以内に収まればすばやく動作していると感じ、それを越えているともっさりしているという印象を受けることになる。

Add-on Performance Part 1: Measuring Add-on Performanceに掲載されているデータを見る限り、現段階のIE8アドオンだとどうしてももっさりしてしまうことになりそうだ。現在のアドオンの枠組みである限りは、アドオンの開発者に情報を提供して、タブの生成時や切替時、終了時に重い処理をしないように促していくしかないことになる。

ユーザからできることはあまりないかもしれないが、アドオンの読み込みにどの程度の時間がかかっているのかを調べ、読み込み時間がかかりそれほど必要がないアドオンを見つけてアンインストールするという対処方法はある。メニューの「ツール」「アドオンの管理」からダイアログを起動すると、それぞれのアドオンの読み込み時間をチェックできる。

こうしたアドオンによる速度低下に悩んでいるのはIEだけではない。Firefoxも状況は同じ。Firefoxアドオンの開発者が報告しているように、Firefoxの場合はアドオンの影響でFirefoxの起動時間が遅くなるという問題が発生している。FirefoxやIEのように強力な機能を提供するタイプのアドオンにはこうした速度低下を招くという弊害がある。一方、HTML/JavaScript/CSSのみで拡張機能を提供するChromeやSafariは、その仕組み上、アドオン/エクステンションを多数インストールしても性能上の影響を受けにくいという特徴がある。