エネサーブは7月9日、エリーパワーと共同開発した"多機能次世代型の大型リチウムイオン電池システム"「e-Libs(イーリブス)」を発表、即日販売を開始した。

「e-Libs」は、「リチウムイオン電池」・「インバータ」・「システム制御盤」の3つの機器で構成され、利用先としては、半導体製造工場やイベント会場などでのUPSや災害などによる停電時の供給電源としての活用、並びに急激な需要設備の負荷の変動に対応し、負荷が増加した場合にリチウムイオン電池から放電を行うことで受電電力を一定に制御するなどの活用が想定されている。

「リチウムイオン電池」・「インバータ」・「システム制御盤」の3つの機器で構成される「e-Libs」

また、太陽光発電・急速充電器・電気自動車との組み合わせによる需要家サイドのスマートグリッドへの拡張が可能で、これらのエネルギーニーズにも対応することが可能だ。

エリーパワー製のリチウムイオン電池セル

さらに、長期間使用可能な特性を有しているリチウムイオン電池に、自社の電力設備遠隔監視技術ならびにエリーパワーの電池遠隔監視技術を組み合わせることで、システムの異常を未然に予知し、24時間遠隔監視することが可能となっている。

搭載されるリチウムイオン電池は、3,500サイクルの充放電に対応するほか、常時商用給電方式を採用することで、常時インバータ給電方式に比べて、電力ロスを少なくすることができる。

加えて、リチウムイオン電池システムが正常に作動せずにカスタマ設備を停電させ、カスタマに損害が発生した場合、保険求償により一事故最大1億円の補償(財物損害のみ)される。

なお、e-Libsは、レンタル方式の販売となっており、カスタマからのオーダーメードによる受注生産方式を取るため、販売価格が要相談となっており、目安として月額20~30万円程度を想定しているという。