アップル「iPad」

登場以来、さまざまな話題を呼んでいるアップルの「iPad」。米国では、わずか2カ月間で、早くも200万台のセールスを記録しているというから驚きだ。そんな話題沸騰のiPadのフラッシュメモリを64GB搭載した3G版を入手した。さっそく初期設定を済ませ、起動してみる。操作性はiPod touch/iPhoneと同様すこぶる軽快で、最初はネットを閲覧するだけも楽しく感じるが……やはりWebの閲覧だけでは物足りなくなってくる。

そこで思いついたのがテレビ視聴だ。地デジ番組あるいはワンセグ番組が見られるなら、iPadの使いどころも格段にアップする。ちょうど仕事場には、アイ・オー・データ機器の地デジ+ワンセグチューナー「GV-MVP/HZ3」もある。「これは偶然ではない、運命なのだ!」という担当編集の言葉に自分を納得させ、テレビ視聴にチャレンジしてみた。

アイ・オー・データ機器「GV-MVP/HZ3」。価格は11,500円(税別)

地デジ番組のリアルタイム視聴は不可

まず挑戦してみようと考えたのは、地デジ番組のリアルタイム視聴だ。GV-MVP/HZ3の対応OSを確認すると、パッケージにはWindows 7、Windows Vista(32bit)、Windows XP SP2(32bit)以降となっている。そこで、Windowsマシンを介しiPad側で見るという方法を調べてみたが、残念ながらリアルタイム視聴はできないことが判明……。

ワンセグ番組の録画&ダビングならiPadで視聴可能

iPadのApp StoreからiPhone用のワンセグ視聴ソフト「TVPlayer」をダウンロード

現状でiPadを用いてのリアルタイムのテレビ視聴は基本的に不可能。これはもはや間違いない。では、PCに録画した番組の視聴はどうか?……これができるのだ。

GV-MVP/HZ3には、録画したワンセグ番組を各種モバイル端末に持ち出せる機能、iPhone/iPod touchの場合だとPCから無線LANを経由してダビングする機能を持つ。マキエンタープライズのiPhone/iPod touch用ワンセグ視聴ソフト「TVPlayer」はiPadにも対応しており、iPadへのワンセグ番組の持ち出しも行える(バージョン 1.5.2以降)。ということで、ワラをも掴む思いで試してみた。

なお、実際にダビングを行うには、アイ・オー・データ機器が配布しているGV-MVP/HZ3のサポートソフトの最新バージョンへのアップデートも必要となる。

入手したTVPlayerをiPadで起動

GV-MVP/HZ3に付属のユーティリティーソフト「mAgicTVD」にサーバ接続して、あらかじめPC側でワンセグ録画した番組を選ぶと、ダビングが開始される

ワンセグなので、デフォルトの画像サイズだとiPadで見るにはやや小さい。200%拡大も可能だが、画質は荒くなってしまう

このように、ワンセグ視聴ソフトTVPlayerを使ってのワンセグ録画番組の視聴は可能で、あまり苦労することなく行える。あらかじめPC側で録画予約しておけば、PCと同じ無線LANに接続できる範囲にいる限りは、トイレの中でもキッチンなどでも家中でダビングが可能だ。またいったんダビングできれば、電車の中をはじめ、外出先のどこでもテレビ番組が楽しめるようになる。この点は、大きなメリットといえるだろう。