米Googleは17日(現地時間)、PDF用のプラグインを統合したChrome開発版をDeveloper channelで提供開始した。Windows用とMac用がPDF機能をサポートしており、Linux用への実装も進めているという。

GoogleはHTML5への移行を後押しすると共に、既存のプラグイン・モデルについてもユーザーが継続的に利用できるようにサポートしている。ただし全てのブラウザで等しく安全かつシンプルに利用できるようになるべきと考えており、互換性の向上、パフォーマンスやセキュリティの強化を実現する次世代のプラグインAPIづくりをAdobeやMozillaと共に進めている。その初期の取り組みとして、Chrome 5の開発を通じてGoogleはAdobeと共にFlash Player機能をChromeに統合した。今回のPDFサポートはFlash Playerに続くプラグイン統合である。

最新のChrome開発版でPDFプラグインを有効にしている場合、PDFファイルはHTMLページと同じようにシームレスに表示され、拡大/縮小や検索など基本的なインタラクション機能も利用できる。ChromeのSandbox機能がPDFコンテンツのレンダリングにおいてもユーザーを保護し、またChromeのアップデート機能を通じてPDFプラグインは常に最新版に自動更新される。

Chrome内で利用できるPDF機能はAdobe Readerに比べると限定的だ。エンジニアリングディレクタのMarc Pawliger氏によると、高度な機能を必要とするユーザーがAdobe Readerを別に起動させられるようにするオプションを今後のバージョンで提供する。