どんなに優れたオーディオシステムでもスピーカーが伴わなければ、迫力ある音を出力できない。逆にスピーカーが良ければ、そこそこのシステムでも、その力が十分に引き出される。これと同じ考え方なのだろう。Appleは製品を通じて、ディスプレイにこだわりを見せている。

iPhone 4には、新たにRetina(網膜)ディスプレイが採用された。サイズは3.5インチのまま、解像度がiPhone 3GSの4倍に相当する960×640ピクセル、326ppiである。コントラスト比は800:1。Jobs氏によるとヒトの眼の網膜を考慮すると、300ppiがマジックナンバーなるそうだ。これを超えるとヒトの網膜はピクセルを識別できず、ドットではなく滑らかなカーブとして捉える。Retinaディスプレイでは文字がくっきりとして読みやすい。写真の表現力も向上し、既存のアプリもまるでアップグレードされたような印象になる。

解像度326ppiのRetina(網膜)ディスプレイを採用

右側がRetinaディスプレイ。バラの花びらのラインが滑らか、かつシャープに表現されている

右がRetinaディスプレイ。従来のディスプレイ(左)は全体的にぼんやりした感じである

マイコミジャーナルを最大に拡大、フォントは滑らか