それでは、これまでのオーバークロック時の性能を、PCMark 05、SandraのCPU Arithmeticと同CPU Multimedia、ストリートファイター4のベンチマークテストで計測してみたい。

もちろん高クロックであればあるほどスコアも高いが、意外と良いスコアなのがOC Genieで設定された188MHz×18倍の3.4GHzである。この設定はどうもメモリを定格以上に回していたようで、CPU-ZによればDDR3-1500相当で動作していたようである。逆の見方をすれば今回のメモリにはそれだけのマージンがあったということになる。メモリの限界性能を探るチューニングはなかなか難しいのだが、OC Genieに任せれば、簡単にある程度の目星が付くことになる。

OC Genie任せのオーバークロックではDDR3-1333メモリがDDR3-1500動作となっていた。限界値がわからずビビッていた筆者とは対照的だ

また、Core i5-750(2.66GHz)のスコアを合わせてみると、Sandraのような整数・浮動小数点演算は難しいものの、アプリケーションベンチマークとなるPCMark 05やストリートファイター4ではPentium G6950がCore i5-750に迫っていることが確認できた。現在の店頭価格だと、Pentium G6950が9,000円前後、Core i5-750が19,000円前後であるため、定格のCore i5-750が優れたコストパフォーマンスであると言えるとともに、Pentium G6950も価格で2倍以上するCPUにオーバークロックパフォーマンスで迫ったわけだ。オーバークロックは自己責任であるが、こうしたささやかな喜びをもたらしてくれることもある。